高校生が選んだ読書大賞
上伊那の高校生が選ぶ読書大賞2016のテーマは「戦後」。
大賞に、鎌田實の「アハメドくんのいのちのリレー」(集英社)が選ばれた。
「アハメドくんのいのちのリレー」は、大学入試の問題や予備校の国語の問題になったりしている。
対抗馬は、「母と暮らせば」(山田洋次著)、「海賊とよばれた男」(百田尚樹著)、「東京プリズン」(赤坂真理著)、「朗読者」(ベルンハルト・シュリンク著)。
「東京プリズン」も「朗読者」も素敵な本だ。
そのなかで、高校生たちは鎌田の本をこんなふうに読んでくれた。
「人間の心には獣がいる。あたたかな心もいじわるな心もある。そんな人間に生まれた誇りと喜びを教えてくれる」
「敵国の人にも臓器提供することがすごいと思った。そして、こんなふうに認識している自分も、差別していることに気づいた」
高校生がこんなすごいことに気づいている。
ある国の大統領に聞かせたいと思う。
「世界中でも今でも民族や宗教の問題があるけど、一日でも早く、アハメド君の願いでもある平和な世界が訪れてほしいと心から思いました」
すてきな若者がいることがわかり、とてもうれしくなった。
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