鎌田劇場へようこそ!(337)
「カフェ・ソサエティ」
監督・脚本はあのウディ・アレン。
「ミッドナイト・イン・パリ」では、1920年代のパリを舞台に、新しい時代の風をノスタルジックに描いた。
そのテイストを、今度は1930年代のハリウッドを舞台に変えて描いている。
都会のしゃれたレストランやナイトクラブに繰り出す、スウィートでゴージャスな時代。
「アニー・ホール」で監督賞をとった名監督は、今だからこそ、この映画が必要だと思ったのだろう。
AIやロボットがのさばりだしているなかで、人間にとっていちばん大切なものは何か。
人は愛の海に生まれて、愛の海にかえっていく。
その大切なことをぼくたちは面倒くさがり出している。
人を恋すること、人を愛することは、とても面倒なことだ。
その面倒なことが、心をもった人間にとって、生きていくうえでどんなに大切かということを思わせてくれる。
エンディングはどうなるのかわからない。
見た人が勝手に想像するしかない終わり方だが、
人を好きになることはすてきなことだと思わせてくれる映画だ。
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