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2017年4月 7日 (金)

甲状腺がんになった子どもたちへ

毎日新聞が3/24の夕刊で、福島の2人の若者の状況を報じた。
一人は、高校生のとき診断がつき、手術をした。
その後、再発して再手術。
一生、甲状腺ホルモン剤を飲まなくてはいけなくなってしまった。
家の中に引きこもるようになり、夏でも首の手術の痕が見えないようにハイネックの服を着ていた。
「娘は結婚をはじめ人生を半ばあきらめています」と親は語っている。
十代半ばの男性は、「ぼくはもう死ぬ」「なぜ自分だけこんなつらい思いをしなければいけないのか」と親に暴力を振るう。
子どもたちは何も悪くないのに、責められている両親も何も悪くないのに、
みんなが傷つけあっている。
チェルノブイリの甲状腺がんの子どもたちは、多臓器に転移しても、ほとんど助かっている。
子どもたちは成人して結婚し、子どもも生んでいる。
甲状腺がんになった日本の若者に、そのことを丁寧に伝えてあげなければと思っている。
「首に残る手術の痕はつらいよね、でも、君たちは悪くないんだよ。
がんを早期発見し治療できたことが今につながっていると前向きに考えられないかなあ。
今はつらいかもしれないしれないけど、病気にうちかつ姿を見せてほしい。
ほかの病気や障害に苦しんでいる子どもたちに勇気を与えることができるから。
そして、あきらめかけた夢を実現してほしい」
そんなふうに言ってあげたいと、紙面で話した。

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