« 鎌田劇場へようこそ!(336) | トップページ | 新・空気の研究8 »

2017年4月18日 (火)

新・空気の研究7

3月下旬、トランプ米大統領は石炭産業を保護する大統領令に署名した。
風とか、空気に、ポピュリズムは敏感だ。
大統領令にサインするとき、炭鉱労働者を自分の周りに取り囲ませて、まるで「弱い者の味方」のように演出している。
ポピュリズムを支える空気に対抗するには、事実が大事だ。
アメリカの石炭産業の雇用は7万人。
再生可能性エネルギー分野で働く人は65万人。
トランプ大統領はアメリカファーストというが、この数字だけみても、65万人の人たちに大きな打撃を与えることになる。

Img_6156

もう一つは、なぜ石炭産業が追い込まれたか。
再生可能性エネルギーが注目される前に、天然ガスの開発が進んだことが大きい。
経済の自由競争のなかで、天然ガスは、石炭よりも安くて扱いやすいということで広がったのである。
空気に染まってしまうと、こういう事実を見過ごしてしまう。
アメリカは、ポピュリズムの空気に負けないことが大事だ。

|

« 鎌田劇場へようこそ!(336) | トップページ | 新・空気の研究8 »