新・空気の研究14
原子力発電の使用済み核燃料から出る高レベル放射能廃棄物。
その最終処分場の候補地は、年内に挙げる予定がまだできなていない。
毎年、「今年度こそ」といいながら、延ばし延ばしにしている。
候補地の呼び方も、「有望地」ではなく、「好ましい特性が確認ができる可能性が相対的に高い地域」という、いかにもあいまいな表現を使っている。
「有望地」という言い方は、批判がでることを、国も恐れているのだ。
核のゴミの最終処分地が見つからないだけではない。
福島第一のメルトダウンしたデブリを取り出せるかも問題である。
2051年までに廃炉工程を終えるといっているが、本当にできるとは多くの人が思っていない。
原発事故から31年経つチェルノブイリでも、燃料デブリは取り出すことはもできていなければ、取り出す見込みもまったくない。
高速増殖炉もんじゅは廃炉にすることにしたが、核燃料サイクル事業は廃止しない。
新しい高速増殖原型炉をつくるという。
そのためにまた何兆円もお金がつぎ込まれる。
日本のエネルギー政策は、できもしない呪文を唱えるだけ。
空気のようにとらえどころがない。
実に不思議な国だなと思う。
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