鎌田劇場へようこそ!(344)
「食べられる男」
笑った。
とにかく笑った。
孤独な男が宇宙人に食べられるまでの1週間が描かれている。
地球平和のために、宇宙人に食べられる人間を選ぶ。
食べられる人がいないと、宇宙人に攻撃されるのだろう。
食べられる男は、地球を救うヒーローとなる。
「僕なんて、美味しいのかな」と疑問をもちながら、
おいしく食べられるための「下ごしらえ」をされていく。
だれとも話さなかった男の周りに、いろんな人が集まってくる。
被食保険が下りるはずだとお金目当ての人もいるし、同情してくれる人もいる。
万歳をしたり、花束を送ったりする人もいる。
まるで、戦争中、赤紙が来た出征兵士に、腹いっぱい食べさせて戦地に送ったことを思い出す。
風刺が効いている。
ドイツニッポンコネクション2016の審査員特別賞を受賞した。
映画好きにはたまらない映画だ。
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