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2017年5月25日 (木)

新・空気の研究24

「空気の名前」(アルベルト・ルイ・サンチェス、白水社)という小説を繰り返し読んでいる。
イラクの難民キャンプに行くときに、持っていくことが多い。
北アフリカのモガドールという架空の港町で、ファトマという少女が女性になっていく。
それを散文詩のような美しい文章で書いている。
「空気の手のなかで」という章で始まる。
空気にこだわった小説だ。
人々の目や町のたたずまいなど、少女を女性に変えていく空気に、文学が挑戦している。

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巻頭に、ユルスナールの言葉が書かれている。
「気づかなうちに私たちは誰でも、道ですれ違う人、自分の周りにいる人の愛の夢のなかに入っていきます」
もう四回読んでいるいるが、
読むたびに新鮮な感動を得ている。

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