カフェほっと悠あゆみ
先月、南相馬市の小高地区に「カフェほっと悠あゆみ」がオープンした。
小高地区は20キロゾーンのなかにある避難指示が出ていたが、
ようやく解除され、帰還がはじまった。
帰還した住民はまだ1割程度だが、行ったり来たりという負担は少なくなった。
学校も始まった。
そんななか、カフェほっと悠あゆみは、みんなが集まったり、お茶を飲んだりできる場所である。
NPO法人ほっと悠は、障害者の就労を支援する活動をしており、
就労支援センターほっと悠Ms(エムズ)などでは、弁当づくりと配送などの仕事をしている。
ほっと悠あゆみは、Msの出張所であり、障害のある人らがコーヒーをいれてくれる。
ぼくが南相馬に通うようになったのは、ほっと悠の理事長、村田純子さんがきっかけだ。
以前から村田さんから講演をしてほしいといわれていたが、
二の足を踏んでいた。
ぼくは信州の山の中に住んでいて新宿まで2時間半かかる。
南相馬も、福島駅から1時間半。
とにかく遠い。
それでも、ほっと悠記念講演会の数百人のホールをいっぱいしたいという村田さんの熱意に負け、
再三の依頼で重い腰を上げた。
その半年後、東日本大震災が起きた。
すぐに村田さんに電話した。
市長に連絡してほしい、小高病院の院長の遠藤先生に連絡してほしいといわれ、
なかなか回線がつながらないなかで、何日もかけて、南相馬の人たちと連絡をとるようになった。
混乱のなか、みんなに助けてほしいといわれ、それからずっと長いつきあいが始まった。
きっかけは村田さんだったのだ。
南相馬に行くたびに、ぼくは双葉食堂に行きラーメンを食べ、
ほっと悠でコーヒーを飲む。
双葉食堂のラーメンも福島一美味しい、と勝手に思っている。
ほっと悠のコーヒーも、愛情いっぱい。
機会があれば、ぜひ訪ねてほしい。
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