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2017年6月 7日 (水)

新・空気の研究29

仙台市の3つの中学で、いじめが原因で3人の子どもが自ら命を絶った。
1例目は14年9月、2例目は16年2月、そして3例目は今年4月。
当初、仙台市の教育長は「いじめというより、からかい」と表現した。
クラスのなかで「臭い」などと言われていた。
いじめかどうかは微妙なこともあるが、大事なポイントはいじめられている側がどう考えるかである。
その数日後に、教育長は過去にいじめがあったと言い直し、
さらに20日後、口に粘着テープをはったり、2教諭が体罰していることがわかった。
クラスや学校全体に、いじめの空気があったのではないか。

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いじめはどこにもで発生するが、処理の仕方に問題があったように思う。
一例目のとき、生徒の保護者から公表しないように強く言われたとし、
自殺した生徒は転校したことになっていた。
遺族が強く公表を断ったのか、学校側が上手にすすめたのかはわからない。
空気が悪化するのは、臭いものに蓋をしたときなのだと思う、
第二の事例がおきた後も、教育長は「継続したいじめで自殺したものではないだろう」と言った。
今も生徒の父親は、新たな第三者委員会で調査を求めている。
一例目で空気を入れ替えていれば、二例目はおきなかったかもしれない。
二例目でも蓋をしようとし、三例目がおきた。
三例目では、教師もかかわっている。
空気をどう入れ替えるか。
少なくとも、見て見ぬふり、臭いものに蓋という体質では空気は変わらない。

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