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2017年7月24日 (月)

新・空気の研究58

「ヘイルメリーマガジン」という男性向けの月刊誌がある。
男たちの趣味やモノへのこだわり、タフな生き方が紹介されている。
8月号の特集は「あなたはいまどんな誘惑におぼれていますか」。
テリー伊藤や夢枕獏、なかにし礼などが、おぼれていることを書いている。
酒におぼれることもあれば、女におぼれることもある。
養老孟司さんは、ゾウムシにおぼれている。

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おぼれるのは水の中ではなく、ぼくたちは空気におぼれるのだ。
リアルな世界とバーチャルな脳内の世界。
おぼれるというのは、我を忘れて、何かに情熱を傾けることだ。
ぼくは「本づくりにおぼれている」と答えた。
今年に入ってから『遊行を生きる』(清流出版)
『検査なんか嫌いだ』(集英社)
『楽しむマナー』(中央公論新社)
『カマタノコトバ』(悟空出版)
『「わがまま」のつながり方』(中央法規出版)などを出してきた。
この秋、そして来年も、『人間の値打ち』など、何冊も構想している。
いくつものの出版社から声をかけられている。
出版不況という逆風のなか、言葉を形にするのは楽しい作業だ。

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