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2017年8月

2017年8月21日 (月)

感性光る高校生ボランティア

高校生ボランティアアワードは、高校生が日ごろ続けている「ささやかで偉大な活動」を応援するプロジェクト。
今年も、埼玉スーパーアリーナで開催された。
主催は「風に立つライオン基金」。
設立者で理事のさだまさしさんのチャリティコンサートも一緒に開かれた。
101の高校がボランティア活動を発表。
どれも、いい発想で、すばらしい活動だが、
鎌田がイチオシしたのは、神戸市立科学技術高校の「空飛ぶ車いす研究会」。
ネーミングがいい。
使えなくなった車いすを、修理して、タイやスリランカへ送っているという。
車いすが飛ぶわけではなく、飛行機で運んでいるわけだ。
13年間で2000台送っているという。
もう一ついいなと思ったのは、岐阜県立岐阜工業高校の光るエコ消しゴム。
「いやなみらいを消せる消しゴム」だという。
言葉の使い方が、とてもキャッチ―だ。
それにしても、なぜ、未来を消すのか。
小学生2、3年にアンケートをとると、自分の未来が暗く、消したいと思っている人が多いという。
そのことに愕然として、蓄光剤を入れた消しゴムをつくった。
被災地にも、この光る消しゴムをで配っているという。

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「空飛ぶ車いす」にしても、「いやなみらいを消せる消しゴム」にしても、
子どもたちの感覚は鋭い。
その背景には困っている人に手を差し伸べたいという気持ちがあるところがとてもいい。
写真は、三重県のセントヨゼフ女子学園の生徒たちと。
歩くことで寄付金を募り、シオラレオネや東日本大震災の被災地に寄付金を贈る活動をしている。

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2017年8月20日 (日)

豚しゃぶサラダ

町づくりのために、毎月、北海道の十勝地方にある本別町に通っている。
一人で夕食をとるときは源寿司て食べることが多く、顔なじみになった。
ここの豚しゃぶサラダは絶品だ。
旅行中の野菜不足を一気に解消してくれる。

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旅行鞄に運動靴を入れて、どこへ行っても、早歩きをするようにしている。
スクワットもする。
ピーク時は79.5キロまでいっていたが、75.0キロまで下がってきた。
食べない健康法ではなく、できるだけ体にいいものをしっかり食べて、運動する。
特にタンパク質をとるようにして、筋肉量を増やすことを心がけている。

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2017年8月19日 (土)

ソースカツどん

北海道の訓子府は、ソースカツどんが有名とのこと。
小さな町のほとんどの食堂で、ソースカツどんを出している。
ぼくはおそばやさんで、ソースカツどんを食べた。
なかなかおいしい。
油っぽくない揚げ方をしている。

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ぼくはソースカツどん愛好家の一人だ。
信州では駒ケ根が有名。
福井、群馬にもソースカツどんが有名な町がある。
全国のソースカツどん大会をするとおもしろいと思った。

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2017年8月18日 (金)

新・空気の研究78

97歳のトシさんから手紙がきた。
「昭和の終わりの頃、先生に、2年もお風呂に入っていない人がいるから、
この人たちをお風呂に入れちゃおうと言われたのが、今のデイサービスのほんとうの始まりでした。
それから先生についてボランティアをしていましたが、
いま私は「ふれあいの里」のデイサービスのお世話になっています。
ときどきテレビではお顔を見ますが、そんなときはみんなで先生の話をしています。
いつでもとても近くに感じています。
一度でいいから会いたいと思い、手紙を書きました」
ちょうどショートステイを利用しているというので、
早速、トシさんに会いに行った。

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諏訪中央病院を中心とする地域包括ケアは、トシさんのような人がたくさん応援してくれた。
そして、日本で初めての高齢者を対象にしたデイケアが行われた。
楽団もつくった。
手や足の不自由な人にカスタネットなどをたたいてもらい、演奏会をした。
たくさんの人が見に来てくれるようになり、厚生労働省の人の目にとまり、政治家も見にきて、それが制度になったのだ。
一部の政治家や官僚のなかには、自分のことしか考えない「忖度バカ」がいるが、
この国をよくしたいと思っている人たちはまだまだたくさんいる。
あきらめないで、空気をかき回し続けていくしかないと思う。

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2017年8月17日 (木)

お知らせ

日本人に巣食う「忖度」という病の正体に迫る!
小学館カルチャーライブ
「忖度バカ」はいらない!

日時 8月23日 19.0~20.30
会場 小学館
受講料 1800円
申し込みはこちら↓
周囲のことを忖度しすぎて、職場で、家庭で、地域で、息苦しくなっている人はいないだろうか。
忖度という服従で権力にしがみつく「忖度バカ」のせいで、日本の国力も落ちてはいないだろうか。
細菌兵器を研究していた旧日本軍の731部隊は、現在の金で2億5000万円もの研究費を国からもらっていた。
チフス菌やコレラ菌を敵国に広げるにはどうしたらいいか、
細菌の研究を極めたいと思っていた人たち。
タテ社会の権力、人事、ポジション争いが、忖度過剰を生み出していく。
「愛国」といいながら、結局は自分が大切であり、権力やお金や研究を愛していたのではないか。
愛国というパラドクスである。
ぼくたちの国は、ユートピアではなく、ディストピアに向かっているような気がする。
方向転換するには、空気をかきまわすこと。
服従者にならないこと。
自由に向かって勇気をもつこと。
フェイクにだまされないこと。
強い人ではなく、弱い人のために、と考えて行動すること。
新しい時代をつくり出すにはどうしたらいいか。
忖度バカという切り口で1時間半たっぷりと、分析し、鎌田流の別解を探す。
どうぞご参加ください。

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2017年8月16日 (水)

台湾で

8月上旬、不老学の国際シンポジウムに参加するため、台湾に行ってきました。
そのときの写真を紹介します。

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2017年8月15日 (火)

星空キャンプ(下)

星空キャンプでは、台湾での講演を終えて鎌田も合流。
キャンプファイヤーを囲んで、これからの医療について語り合った。

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2017年8月14日 (月)

星空キャンプ(中)

星空キャンプでは、総合診療で著名な山中先生や、
東北医科薬科大学の住友准教授らのレクチャーがあった。
住友先生は、北海道の中頓別を中心にしたフィールドをもっている。
森林ウォーキングをすることで、高血圧患者が減り、脳卒中患者が減り、医療費が減少した。
森林ウォーキングは副交感神経を刺激し、フィトンチットでゆったりとした気分になる。

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食塩1グラム減らすと、脳卒中1万人が減り、血圧は1.2㎜/Hg下がる。
脳卒中患者の160億円の医療費が削減できる。
肺炎球菌ワクチンの接種により、肺炎罹患者も減った、という。

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2017年8月13日 (日)

星空キャンプ(上)

8月5~7日は、十勝で地域医療を堪能する「星空キャンプ」だった。
医療福祉関係の仕事を目指す学生や医師や看護師ら19人が参加。
医師不足など過疎地が抱える医療問題について考えた。
諏訪中央病院の総合診療医・奥先生が多職種連携についてワークショップをした。
なかなかなおもしろかった。

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他職種を理解することは、自分の職種を顧みることである。
関係性に働きかけ、専門家の多職種連携を通しながら、さらに住民との連携がつくられていけば本物になると思った。

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2017年8月12日 (土)

新・空気の研究77

忖度バカは、立派な病院がない地域はかわいそうと思い込む。
43年前、長野県に赴任した。
脳卒中の死亡率は全国ワースト2位。
1位は秋田。
秋田と長野の改革はまったく正反対だった。
秋田は、巨額の投資をして脳卒中センターをいち早く作った。
長野は脳卒中センターは今もない。
しかし、秋田は今も脳卒中死亡率が高い。

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立派な病院がないのはかわいそう、というのは本当だろうか。
昨年、中央公論ががんの二次医療圏ごとの死亡率を分析する特集をした。
そのとき、ぼくは、「がんセンターがある二次医療圏は決してがんの死亡率が下がっていない。
これが現実の姿である」とコメントをした。
立派な病院があったほうがいいが、もっと大事なことがある。
それに忖度バカは気が付いていない。

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2017年8月11日 (金)

新・空気の研究76

NHKスペシャル「AIに聞いてみた どうすんのよ?ニッポン」は、
なかなかおもしろい番組だった。
「健康になりたければ、病院を減らせ」
ビッグデータから導き出された提案だ。
正確に言えば、病院ではなく、病床数を減らすこと。
入院医療を中心にするのできなく、
ぼくたちが30年前から行ってきた、地域で人々が生きていけるようにする「地域包括ケア」を充実させること。
実に当たり前のことなのだ。
番組では、夕張市の病院が紹介されていた。
かつて171床の病床があったが、19床の有床診療所になった。
それが医療費を減らし、脳卒中を減らし、平均寿命を延ばし、がんの死亡率を減らしたというわけではない。
ここには忖度名人の村上智彦という医師がいた。
すでに北海道瀬棚町で、一人当たりの老人医療費日本一140万円を、70万円にした。
それができたのは、医療だけで解決しようとしない、町づくりと連動したスタイルがあったからだ。

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今年、村上先生は白血病で亡くなった。
10年前、村上先生を訪ねたとき、こんなことを言っていた。
「タンコウからカンコウへこの町はモデルチェンジしながら生き延びようとしたが、
もっと早くからケンコウへ移っていたらよかった」
この言葉には、村上先生特有の人を動かすマジックが感じられる。
もちろん心筋梗塞や脳梗塞を治療するには、病院がなくなった今のほうがつらいはず。
でも、町全体の健康度をマスで考えたとき、もっと大事なことがあるということだ。
心臓の血管治療などは隣町までなんとか運ぶというスタイルをつくればいいというだけの話だ。
・・・つづく

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2017年8月10日 (木)

新・空気の研究75

岩波ホールで10/28から公開される「はじまりの街」。
実にいい映画だ。
過ちを嘆いたり、幸運を忘れたり。
それでも人生よりすばらしいものはないと思わせてくれる。
頼まれて、プログラムに文章を寄せた。

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「人生は「はじまり」であふれている。
生きていると絶望に出合うこともある。
そんなときは次の「はじまり」があることをつい忘れてしまう。
とかえしのつかないような過ちでも、死にたいほどの絶望でも、
壊すことができない分厚い壁でも、
飛び越えることができない見えないほど高い壁でも、
それでも「はじまり」はあることを思わせてくれる映画だ」
父親が母親にDVを振るうのを見る少年。
傷つきながら、北イタリアのトリノにやってくる。
        ◇
DVも忖度の一種だ。
自分のだめさ加減を横に置いて、相手の欠点を治してあげるんだと思って
怒鳴ったり殴ったりする。
大きなお世話だ。
結局、自分が大事なのだ。
忖度バカの日本の官僚も、結局は自分がかわいいのだ。
過剰な忖度は暴力と一緒。
これを乗り越えるには、友情や親子の愛、男女の愛、誠実さ、相手の身になること、
それが大事だと思わせてくれる映画だ。

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2017年8月 9日 (水)

新・空気の研究74

「すごい日本」という日本礼賛は、実は最近のものだけではない。
戦前も意識的に始められ、戦争になだれこんだ。
そういう意味でいまテレビや雑誌での自画自賛の風潮をみると、危険な香りがする。
リーダーたちが忖度バカをしている間に、日本はとんでもない間違いを始めているのかもしれない。
『「日本スゴイ」のディストピア 戦時下 自画自賛の系譜」(早川タダノリ著、青弓社)を見ると、自画自賛がずっとあったことがわかる。

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昭和8年に出た『日本人の偉さの研究』(中山忠直著)は、忍術やオカルトにも触れながら、日本人の底力や粘り強さは「米食」から来ているなんてことが書かれている。
昭和16年の『真日本主義国民改造と道義大亜建設』は、
全国民を国民産業軍隊に改造せよと言っている。
最近もこういうことを言う人たちが目立つ。
昭和14年に出た尋六の学級経営に関する本では、学校教師をミニ天皇化する日本的学級経営をうたっている。
教師が、教育勅語の元に、ミニ天皇のようになり、絶対的な権限を振るう。
首相も首相夫人も稲田元大臣もみんな教育勅語が好き。
教育という名のもとに戦争しやすい方向へ持ち込んでいくのだ。
昭和19年の『決戦体力の目標』は、いよいよ表現があからさまだ。
勝つために体力向上の実践をしようというのだ。
100メートル競走と手りゅう弾投げが同等に扱われている。
『み国のために働く小産業戦士の道しるべ』では、金銭のために働くのはいやしい根性、国のために働けと勇ましい。
国にとって、煙たい存在は思想犯として南方送りになった。
「美しい国日本」と言いながら、仲間から外れた人間は「こんな人たち」と非難するのは、
なんだかどこか似ていないだろうか。
自画自賛、日本礼賛の裏側で、権力をもつ人たちが、お友だちやご寵愛の人たちだけを大事にして、自分たちだけで甘い汁を吸うシステムをつくっていくのだろう。

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2017年8月 8日 (火)

新・空気の研究73

日本の空気がおかしい。
テレビを見ていても、雑誌を見ていても、「すごい日本」など、自画自賛症候群がまん延している。
雑誌「JAPAN CLASS」では、「路上のごみ拾いをする高齢者」「うますぎる日本の米」「日本酒がすごい」など、とにかく日本礼賛なのだ。
たたむ文化や「ラッピングの細やかさ」「けん玉の魅力に世界が気づいてしまった」などなど。

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世界第二位の経済大国から脱落して、中の上くらいになっている日本。
政治的な発言も、世界を動かすほど影響力はない。
なのに自画自賛ばかりしているのはずかしくもあり、さびしくもある。

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2017年8月 7日 (月)

新・空気の研究72

台湾はあつかった。
気候が暑いだけでなく、熱気にあふれている。
今月初め、国際シンポジウムのメインスピーカーとして参加するため、台湾を訪ねた。
長寿と介護をテーマに講演。
会場は熱気に包まれた。

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台湾では、高齢者介護で、二時間おきにおむつ交換するのが大切と思い込んでいる。
介護される高齢者からみたらどうだろう、とぼくはみんなに話した。
やっと寝付けたところで、おむつ交換のために二時間おきに起こされるのだ。
日本でも「ぬれたおむつを放置するのは、老人虐待だ」といわれた時期があった。
でも、イノベーションでおむつの品質が向上することで解決した。
ぼくはアテントの商品開発にかかわってきたが、
肌に触れる部分がさらさらしており、肌に負担が少なければ、朝目覚めるまでおむつを変えなくても、尿だけなら十分がんばれる。
そういう評価がされ、施設での使用率はとても高い。
おむつ交換の回数が減った分、介護者は話し相手になったり、散歩や買い物に連れ出すなどのエネルギーに費やせば、もっといい関係ができる。
「二時間おきにおむつ交換」というのは、忖度の過剰。
当事者のことを思いやっているようで、実は当事者の視点を置き去りにしている。

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会場は満員で入りきれなくなり、50人ほど入場をお断りした。
そのなかに、16年ほど前のぼくの本を買って、読み込んでいる台湾のドクターがいた。
彼のバイブルだという。
彼は、数年前から台湾の東部の最も貧しい地域で、在宅医療や緩和医療を行っているという。
そして、台湾で在宅医療をすすめる研究会をつくった。
ぼくの話を聞いて、ますますやる気になったという。

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2017年8月 6日 (日)

新・空気の研究71

東芝が苦境にいる。
子会社ウェスティングハウスは、原発建設が遅れ、6000億円の損失を出した。
現監査法人と旧監査法人で、いつから損失がわかっていたのか意見が分かれている。
協議が物別れに終わると上場の廃止になる可能性が出てきた。
いよいよ東芝は苦境に追いやられる。
電機メーカーとして厳しい状況に陥ったとき、原発で金もうけをしようと考えた。
原発はお金を生み出す打ち出の小槌かもしれないが、
人間や企業を不正義にしていくように思う。
原発にかかわるすべての組織や企業、人がつねに情報を公開し、透明性を高めていかないかぎり、今のもうかればいいという発想だけではすまない時代になっている。
空気を入れ替える時期だと思う。

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2017年8月 5日 (土)

新・空気の研究70

国家戦略特区で加計学園に決まる二か月前の2011年11月17日、
日本獣医師会に山本大臣が出向いて、「加計学園ありき」のような説明をした。
今治市などが金銭的な支援をすることを細かく説明している。
その説明した内容の文書を、獣医師会が残した。
獣医師会は閉会中審査に野党側の証人として呼ばれたが、突然欠席した。

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今までは、獣医師は足りている、新設は基本的に必要ないなどの発言をしていたのに、
政権与党に盾つくわけにはいかないと、過剰に忖度したのか。
獣医師会全体に同調圧力がはたらき、今までオープンに話していた幹部が国会への出席をキャンセルした。
こうやって権力におもねっていくのだろう。
プラトンのいう「国家の正義」がどんどん汚されていく。
どこかで、忖度バカの空気に歯止めをかけなければいけない。

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2017年8月 4日 (金)

新・空気の研究69

ギリシャの哲人プラトンは「国家」のなかで、
「国家は最高の道徳」といい、「正義」が人間を幸福にするといっている。
安倍さんはこの道徳や正義から離れだしているように思う。
親友の加計理事長の大学の学部新設について、
議論の進行は副議長に任すとかするのが、せめてもの正義ではないだろうか。

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忖度バカの官僚や一強になびこうする政治家には
「国民にとって何が必要なのかを考えて議論してほしい」と言って、
親友の大学については議論から外れることが正しい選択だったのではないだろうか。
安倍さんが「悪いな、おれが首相をしている間は何もしてあげられない」と親友に言ったなら、
歴史に残る首相になったと思う。
「国家は最高の道徳」という言葉を、安倍さんは忘れないでほしいと思う。

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2017年8月 3日 (木)

新・空気の研究68

閉会中審査で、首相は「加計学園申請を知ったのは1月20日の特区諮問会議」と答弁した。
その前に、1年間で7回も加計理事長と会ってゴルフなどをしている。
いつもの年より多く会っており、2016年10月に、特区諮問会議で獣医学部の新設については議論されているのに、加計学園の申請を知らないわけはない。
完全な虚偽である。
前川・前次官が「総理は自分の口から言えないから自分が言う」と言ったという和泉首相補佐官は、記憶もない、記録もないとシラを切る。
この国の正義はどこへ行ってしまったのか。
ぼくは保守ではないが、正義や人情は大事にしている。
安倍さんに群がる忖度バカたちの正義は、ぼくたちの正義とは違う正義なのだろう。

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2017年8月 2日 (水)

新・空気の研究67

永六輔さんの長女・千絵さんが晩年の10年間を本にした。
『父「永六輔」を看取る』(宝島社)
笑いと介護の日々は、抱腹絶倒だ。
こんなエピソードがある。
永さんが乗っていたタクシーが横転し、救急車で搬送される。
その救急車のなかで、娘に電話した永さん。
「うるさいので、ちょっとサイレンを消してもらえますか」と頼んだとか。
このとき「タクシーが横転」といっていたが、実は「タクシーの横腹に衝突」だった。
永さんの話は、話半分に聞かなくちゃいけないと娘自身が書いている。

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永さんが入院してリハビリをしているとき、
インドネシアから来た青年が担当だった。
「下ばかり見ていると危ないですよ。日本にはいい歌があるじゃないですか。
『上を向いて歩こう』、知っていますか」と青年。
恥ずかしがりやの永さんは「ぼくは知らない」とこたえた。
だが、後日、うそはいけないと思って、青年に話すことにした。
「本当は知っているんだ。ぼくがつくった歌だから」
そう言うと、青年は「またまた永さん、うそばっかり」
事故も病気も入院も笑い話にしてしまう永さん。
実はこのエピソードも、長女から見ると違う側面があったようだ。

永さんが紙パンツを履くのをいやがるときがあった。

「ぼくも履いてますよ」というぼくの言葉が、効いたようだ。
「困ったときのカマちゃん」というのが何度か出てくる。
永さんは空気に染まらなかった。
平和のことも憲法のことも、言うべきことはきちんと言葉として発信した。
昭和の文化をつくってきた天才であり、平成になっても、ぼくたちを叱咤し続けた。
天才・永六輔の隠れた10年を知ることができる一冊。
永さんのラジオを聞けなくなってさびしいと思っている人は、ぜひ読んでください。

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2017年8月 1日 (火)

新・空気の研究66

忖度バカは秘密主義だ。
日本原子力研究開発機構大洗研究開発センターで、ビニール袋が破裂して放射性物質が飛び散り、作業員5人が被ばくした。
26年間、保管容器を点検してないと説明していたが、嘘、フェイクであることがわかった。
21年前に袋の異常な膨張が確認され、放射性物質を入れていたポリ容器が破損していたこともあった。
情報を公にしないから、平気で嘘を言えるのである。
もちろん、今回の事故後の発表時点では、事実確認ができておらず、
意識的なフェイクではなかったのかもしれない。
しかし、21年前の事故をオープンにしていれば、ここからどうしたらいいか新しい対処マニュアルができ、今回5人が被ばくしないですんだかもしれない。

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原子力の問題ではいちばん罪が重いのは、「日本の原発は事故を起こさない」と国民に言い続けながら、
自分たちもその安全神話のなかにこもってしまったことだ。
人間は、常にミスをする。
だから、事故が起きたときには公表しなければならない。
そうすることで、忖度バカを発生させないですむのだ。

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