« 軍備より外交 | トップページ | 新・空気の研究82 »

2017年9月12日 (火)

新・空気の研究81

民族や宗教が違う結婚は、苦難が伴う。
「タレンタイム~優しい歌」というマレーシアの映画を見た。
伝説の映画とも、アジアの宝物ともいれている。
ヤスミン・アフマド監督の最高傑作。
51歳でこの作品をつくり、すぐに脳出血で亡くなった。
その後、日本各地で自主上映され、多くの人がみている。
いつまでも胸にしまっておきたい青春の熱い思い。
いくつもの名曲とともに、感動の物語が繰り広げられる。
マレーシアは、マレー系やインド系、中国系の民族や宗教の違う人たちがいる。
世界の縮図だ。
イスラム教を信仰する家庭の歌の上手な女の子が、
高校の音楽コンクール「タレンタイム」に参加することになった。
インド系ヒンドゥー教徒の青年と恋に落ちる。
つきあいはじめたとき、青年のおじが隣人に殺される。
おじには、宗教の違いが原因で、好きな人と結婚できなかった。
青年の母親はショックで食べれなくなる。
息子と女学生との宗教が違う者同士の恋に反対する。

Photo

分断を乗り越えるにはどうしたらいいか。
民族や宗教や思い込みという壁をどう超えるか。
ぼくたちは「共感」ができる生きものだ。
しかし、その共感は仲間の結束を強め、守り合う一方で、自由を奪ったり、縛ったりする。
民族や宗教が違う者同士の恋愛や結婚は、幸せになれないのではないかと慮ってしまう。
だが、共感は同時に、民族や宗教を超えた人間同士の間にも起こる。
見えない壁を壊すのは、空気であり、共感がその空気を変えていく。

|

« 軍備より外交 | トップページ | 新・空気の研究82 »

「映画・テレビ」カテゴリの記事