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2017年9月28日 (木)

新・空気の研究90

11月に公開される「ザ・サークル」をみた。
トム・ハンクスとエマ・ワトソンという人気俳優が共演している。
巨大SNS企業「サークル」は、ブラック企業とは正反対。
豊かな自然環境で、束縛せず、働く時間は自由。
働きやすい環境がつくられている。
家族に病人がいると守ってくれる。
しかし、家族についてのプライバシーはない。
とにかく楽しく仕事ができるようにしていて、余暇までみんなで歌ったり踊ったりして一緒に過ごす。

Photo

超高性能ワイヤレスカメラがそこらじゅうに置かれて、
指名手配の犯人を見つけ出したり、恋人がどこにいるか見つけてくれる。
世界中に目があって、なんでもできるようになる。
エマ・ワトソン演じるメイは、24時間、自分の行動を公開し、世界中の1000万人のフォロワーに注目されるようになる。
やがて、病んでいくメイ。
「理想的で完全な企業サークル」は、新しい形のブラック企業であることがわかる。
かつて日本も、会社が一生面倒をみてくれた。
社員は、会社人間になり、情報を共有し、運動会や社員旅行にも行った。
ムラ社会なのだ。
新興宗教もこういう形で勢力を伸ばしてきたのではないか。
その気にさせていく空気がこわい。

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