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2017年10月11日 (水)

新・空気の研究97

12月ロードショーの「ヒトラーに屈しなかった国王」というノルウェーの映画を見た。
実際の話を映画化したものだ。
1940年、ナチスが進行し、降伏をせられた国王ホーコン7世は悩む。
国民を苦しめないためには、降伏したほうがいいのか。
ここでも忖度バカが出てくる。
クビスリングという親ナチ派の政治家は、政策や哲学をもっていない。
危機を上手に利用して、自分が首相になろうとする。
ノルウェーを包囲したナチスが降伏を迫っているのに、今の政権はそれを拒否して国民を危機にさらしている、というのだ。
しかし、この男は国民や国をことは考えていない。
国民や国のことを思うふりをして、自分が偉くなるためなのだ。

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結局、ナチスから攻め込まれたノルウェーは降伏。
国王や政権はイギリスで亡命政府をつくり、5年間ナチスに抵抗し続ける。
当時の国王の息子が2016年に、こんなことを言っている。
「ノルウェーとは何でしょう。
ノルウェーとは人でできてます。
私の祖父母は110年前のデンマークと英国からきた移民です。
私たちの故郷は私たちの心のなかにあり、国境で位置づけることはできません。
ノルウェー人はキリストを、アッラーを、すべてを信じます。
何も信じない人もいます。
ノルウェーとはあなたがたであり、私たちです。
ノルウェーへの最大の望みは、互いに思い合うことです。
私たちには違う面もありますが、私たちは一つです。
ノルウェーとは一つなのです」
ナチスと闘った父の血が流れている。
その孫である皇太子は、オスロ大学時代にシングルマザーのメッテ・マーリットと出会い結婚する。
彼女の元夫は麻薬の常習者であったらしい。
マスコミは非難したが、婚約発表で過去を謝罪し、その後、国民の絶大な支持を得た。
毅然としていること。
信念をもっていること。
一強に忖度してしがみつくのではなく、遠回りしても、たくさんの人の幸せを考えること。
いま、ノルウェーは幸福度ランキング世界一である。

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