鎌田劇場へようこそ!(362)
「否定と肯定」
ユダヤ人歴史学者とホロコースト否定論者の対決。
否定論者は、「ホロコーストなんてなんかったんだ」
「ホロコーストを利用して、同情をかい、パレスチナの地にイスラエルは建国された」と言い張る。
そして、その主張を思い込んでしまう人がいる。
ぼくは、ビルケナウ収容所も、アウシュビッツ収容所も見て来た。
膨大な資料が虚構ではないことを物語っている。
ガス室に送り込まれた人たちの靴が、山のように積まれている。
ホロコースト否定論者は、「この靴はだれの靴かわからない」とたぶん主張するのだろう。
パレスチナの西岸にも、ガザにも行った。
イスラエルにも行った。
イスラエルが、パレスチナにいまも侵略的なことをしているのをみてきた。
ユダヤ人の悲劇を伝える映画や本が次々とつくられるのは、ビジネスに成功したユダヤ人たちが投資しているという影の理由もあるだろう。
しかし、だからといって、歴史の事実を虚構とするのはよくない。
この映画では、真実を否定する人をどうやって論破していくか、
真実とは何か、ということを描いている。
ホロコースト否定論者は裁判で負けるが、それでも、自分の学説が間違いであるとは認めない。
ネオナチの若者を扇動し続ける。
わざと社会をギスギスさせるのである。
フェイクニュースやヘイトがあふれているいまこそ、
「否定と肯定」を、たくさんの人にみてもらいたい。
今、何が大事なのかがわかってくる。
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