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2018年1月10日 (水)

旧「警戒区域」を世界一美しい場所に

作家の柳美里さんは鎌倉から旧「警戒区域」の福島県南相馬市に移住し、執筆活動を続けている。
「世界一美しい場所を創る。
福島県南相馬市小高に「ブックカフェ」を!」
クラウドファンディングで資金を募り、
「フルハウス」という本屋をつくる計画だ。
小高駅に近いこともあって、高校生たちの電車待ちのたまり場になれば、とも言う。
ポンプ屋さんの家を買った。
裏の工場は、なんと小劇場にするという。
芥川賞を受賞する前、彼女は劇団を主宰していたこともある。
フルハウスプロジェクトについてはこちら↓

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その彼女の近著は『国家への道順』(河出書房新社)
開かれた人間関係にならなければ、本当の平和も、安定もやって来ないと説く。
この本のなかで、ウニー・ルコントのことが語られている。
「冬の小鳥」や「めぐりあう日」のフランスの映画監督である。
この監督とは、ぼくも、雑誌で往復書簡を交わしたことがある。
柳美里さんも、監督が来日した際、対談したそうだ。
ルコントは韓国出身で、養子縁組でフランスにわたった。
両親と離れて、祖国を離れ、複雑な人生を生きて来た。
柳美里も在日で複雑な思いをもっている。
複雑な生き方をしてきたからこそ、人生とは何か、国家とは何か、人間とは何かを
考えざるを得ないのかもしれない。

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