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2018年1月23日 (火)

犬養兵衛さんのご冥福をお祈りします

元朝日新聞記者の犬養兵衛さんが1月16日、急性心臓死の疑いで香川県内の病院で死去した。
73歳だった。
犬養さんの訃報は、朝日新聞の一面で大きく報じられた。
朝日新聞阪神支局襲撃事件があったのは、30年前。
「赤報隊」を名乗る犯人が散弾銃で襲撃。
29歳の記者を殺害した。
犬養さんも200以上の散弾銃の弾を浴びで負傷した。

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犬養さんは、諏訪支局に配属になり、退職後も諏訪に家を建てて生活していた。
そんなこともあり、ぼくは15年ほど犬養さんの主治医をしていた。
胸部レントゲンを撮ると、事件で浴びた散弾銃の弾が取り切れずに残っていた。
極端なことを言ったり、激しいことを言ったりする犬養さんを一度も見たことがなかった。
穏やかな人だった。
「言葉が大事、暴力はだめ」といつも話していた。
テロに遭った犬養さんとつきあうなかで、テロがどれほど残虐なことかを勉強させてもらった。
昨年、「温かいところがいい」と言って、四国に帰られた。
もっと長く生きていただきたいと思っていたが、残念である。
写真は、昨年暮れ、犬養さんから送られてきた香川県名産の金時みかん。
ほんの少し前まで元気だったことを思うと、とても悲しい。

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