鎌田實の一日一冊(323)
「八ヶ岳診療日記」(山中克郎著、日経BP社)
死ぬ最後の瞬間まで臨床医でいたい。
そのために学び直したい。
ぼくは55歳で大学教授を辞め、地域医療を学びにここに来た。
そんな書き出しで始まる本を書いたのは、諏訪中央病院の山中先生。
NHKの「ドクターG」にも時折出演する有名な医師だ。
肩や上腕のひどい疼痛で、見逃せない疾患は?
十剤以上服用中の患者で生じた発熱の原因は?
繰り返す転倒の陰に隠れている原因とは?
などなど・・・総合診療の名医がわかりやすく納得できる診断を、感動的に展開する。
その間に、コーヒーやそばの話、鎌田塾の話題が、季節感たっぷりに書かれている。
医師や看護師にぜひ、読んでもらいたい。
一般の人でも「ドクターG」をよく見る人などは医療物語として、わかりやすく感動的に読めると思う。
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