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2018年2月 1日 (木)

明日、新刊発売

『だまされない』(鎌田實著、KADOKAWA)
遺伝性乳がん・卵巣がん当事者会の代表を務めている太宰牧子さんにお会いしたことがある。
太宰さんの姉は、卵巣がんで亡くなっている。
自身も、乳房の自己検診で左の乳房に小豆大のしこりを感じた。
5㎜の乳がんが見つかった。
BRCA1遺伝子の変異が見られ、遺伝性乳がんといわれた。
乳房温存術も可能だと言われたが、再発が心配だったので全摘を希望した。
彼女は右側の乳房や卵巣切除も望んだが、予防的切除は保険適用にならないといわれた。
そこで、太宰さんは遺伝性のがんに対する偏見から患者さんを守る法律をつくり、
医療保険制度で遺伝性がんの予防的切除を可能にできるよう患者会を立ち上げた。

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『だまされない』では、遺伝子検査についてどう考えるか、というテーマでも書いている。
「遺伝性」といっても、病気によってニュアンスが異なる。
人によっても考え方は変わってくる。
ぼくの実の父は、糖尿病で透析を受け、脳卒中で亡くなったと人づてに聞いている。
ぼくも糖尿病の遺伝子がある可能性があるが、遺伝子検査は受けていない。
糖尿病の場合、遺伝子をもっていても、生活習慣で予防できる部分があるからだ。
日本人は糖尿病になりやすく、肥満や運動不足の生活を続けていれば、遺伝的要因がなかったとしても、糖尿病のリスクは上がる。
乳がんや卵巣がんの遺伝性はまたちょっと違ってくる。
結局は、医療情報をどう活用するかというリテラシーが問われるのだ。
『だまされない』には、そんなことを書いた。
ぜひ、お読みください。
『だまされない』

第1章 間違いだらけの健康情報にだまされない
第2章 時代の「思い込み」にだまされない
第3章 自分の「心」や「身体」にだまされない
第4章 社会にだまされない
第5章 がん治療法にだまされない

翻弄される人々の目覚めを促す、言葉の劇薬

この本には読んでいただいた方の身体と心の健康のための話を書いています。僕が50年近く医療に携わることで気づいた、健康のための王道です。

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