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2018年3月19日 (月)

事実の解明が回復への第一歩

国税庁長官を辞任した佐川さんが、証人喚問される可能性が大きくなってきた。
森友学園との国有地取引を巡る問題で、記憶にありません、と言い続けてきた佐川氏。
「文書は破棄しました」というその決裁文書が、改ざんされて出て来た。
昨年11月末に出した『忖度バカ』(小学館新書)のなかで、
ぼくは忖度を病に例え、その典型的な症状をいくつかあげた。
視野狭窄、記憶障害、認知のゆがみ、共依存などである。
忖度という共依存は、自己犠牲的にふるまいながら、相手をコントロールすることが目的。
そのため、共依存の対象である相手や組織の健全化には興味はなく、ほとんどの場合、自滅していく。

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でも、忖度という病を治す方法はある。
一刻も早く事実を明らかにし、膿を出し切ることである。
官僚と政治家がしがみつき合う忖度地獄がははじまっているが、
それは一部にすぎず、官僚にも政治家にもきちんとした人はいる。
いま参院で集中審議が行わているが、きちんと事実を明らかにしてもらいたい。

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