よりそいホットライン
一般社団法人社会的包摂サポートセンターの「よりそいホットライン」の評価委員を6年間続けてきた。
よりそいホットラインは、国の寄り添い型相談支援事業。
自殺者の減少には、こうした社会的な取り込みが影響していると思う。
自殺者数は、平成15年の3万4427人をピークに、平成29年で2万1321人に減少した。
しかし、まだまだ日本は先進国のなかで自殺の多い国である。
よりそいホットラインには、昨年4月から今年1月末までの10か月で854万件の電話がかかっている。
7人に1人が、「自殺したい」という気持ちを聞いてほしいと思っている。
「居場所がない」「生きづらい」と思っている人たちが多いということだ。
「相談できる人がいない」が6割、「仕事がない人」が6割、何らかの疾病を抱えている人も多い。
どんな悩みでも、電話をすると専門家へつながることができる。
仲の悪い両親のもとで暮らす20代の女性は、家に居場所がない。
遠距離恋愛の彼氏に会うために100万円近い借金をしてしまった。
彼氏からも生き方や性格を変えろといわれ、どこにもほっとするところがない。
別の例では、兄弟たちから「ブス」と言われ、家族から「死ね」とも言われ、自尊感情が持てないという人もいる。
一人でいくつもの悩みを持っている人たちもいる。
その人たちに前を向いてもらって、生きるきっかけを掴んでもらうにはどうしたらいいか。
一本の電話のつながりは、まさに命綱である。
よりそいホットライン
24時間通話無料
0120-279-338(フリーダイヤル・つなぐ・ささえる)
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