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2018年5月 6日 (日)

座っている男との対話

現代人が抱える閉塞感を表現している彫刻家がいる。
ジュリアーノ・ヴァンジ。
以前、ラジオの仕事で、クレマチスの丘にあるヴァンジ彫刻庭園美術館に行った。
そこである彫刻に出合い、不思議な感銘を受けた。

Img_1663 ジュリアーノ・ヴァンジ作「座っている人物」と対話

タイトルは「座っている人物」。
ルネサンス時代のミケランジェロの彫刻もすごいが、元気すぎて、こちらが疲れてしまう。
その点、ヴァンジの彫刻は、人間の感情の複雑さを表している。
ぼくの心が元気だろうが、疲れていようが、悲しみのなかにいようが、
この彫刻はすべてを受け入れてくれるような気がするのである。
生きるとはどういうこと?
「座っている人物」に問いかけた。
答えてくれそうな気がしてしまう。
そこにヴァンジのすごさがある。

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