あたたかい風を吹かそう
「曇り、ときどき輝く」(集英社)の最後の章で紹介したショウタ君が、ついに学校の先生になった。
そのお祝いで、大阪で会食した。
この日、ぼくは豊中市に呼ばれ、民生児童委員100年記念の講演をし、
2000人以上が集まった。
この豊中市は、コミュニティソーシャルワーカーのカリスマ勝部さんがいるところ(写真=左)。
勝部さんは、住民たちを巻き込んで、ごみ屋敷など地域のことを解決してきた。
ここ数年は、「豊中あぐり」という市民農園で、定年後の男性たちの孤立を防ぎ、生きがいづくりを応援している。
勝部さんの隣は、釜ヶ崎市で子どもの里をつくり、子どもたちの命を40年以上守り続けている方。
ぼくは勝手に「釜ヶ崎のマザーテレサ」と呼んでいる。
この方はすべてを投げ出して、子どもたちの応援団になってきた。
ショウタ君には、頼れる親や親戚いないが、
釜ヶ崎のマザーテレサと、中学校のときに面倒をみてくれた先生が
予備校に行くためのお金を半分ずつ出し合った。
大学卒業のお金は、ぼくも微力ながら応援させてもらった。
ぼくの隣でいちばん右にいるのが浅川先生。
諏訪中央病院で研修し、その後、司法試験の勉強して合格。
医師と弁護士のダブルライセンスで、釜ヶ崎で子どもたちの駆け込み寺のようなの仕事をしたいと燃えている。
みんな熱い志をもっている。
若者をお祝いしながら、大阪からあたたかな風を吹かそうという話になった。
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