難民キャンプで健康づくり⑥
ライス先生は、モスル郊外のハムダニアの病院の院長だったが、
2014年にISに追われ、職員全員をつれて避難してきた。
当時、難民キャンプにPHC診療所がなかったため、モバイルクリニックを活用して、難民キャンプの人たちを診療することになった。
しかし、クルド自治政府とイラク中央政府の確執があるなかで、アラブ系のライス先生は、クルド自治区のアルビルで活動することを非難された。
それでも、ライス先生は負けずに、難民キャンプの近くに診療所を作ろうとし、ぼくたちを説得にやってきた。
クルド自治政府側のナジーム先生ら5人と、ライス先生を中心にしたイラク中央政府側、
そしてJCFのスタッフが集まり、ホテルで食事をしながら作戦会議をもった。
医療関係者としての志と協力により、信頼関係は今の活動を支えている。
今回は、ライス先生のお宅にも呼ばれ、ライス先生も県議会議長から感謝状が出された。
JCFはアルビルの医療の底上げを目指してきた。
JIM-NETはアルビルを拠点にしながら、バスラやバグダッド、モスルの広範囲での医療支援を行ってきた。
二つのNPOが強力して、イラクの医療水準を上げようとしている。
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