難民キャンプで健康づくり①
7月中旬から1週間、イラクの難民キャンプに入った。
42度の熱風が吹き、過酷な生活を続けている難民キャンプの人たち。
支援の大きな柱である「難民キャンプで健康づくり」の様子などを紹介していく。
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イラクではクルド民族とアラブ民族がなかなか信頼関係を築けない。
そこで日本政府とJCFが接着剤になって、難民キャンプに3つの診療所を作ってきた。
イラク国内のPHC(プライマリ・ヘルス・ケア)診療所のなかでも、診療内容が最高の評価を受けている。
歯科、外科、内科、産婦人科、小児科などもそろっている。
レントゲンやエコー、血液検査の機器も、JCFが寄付をした。
3つ目の最新の診療所であるザイトゥーンPHC診療所で、
今回はじめて健康づくり運動を行った。
鎌田とモスルの小児科医だったリカア先生(現在は信州大学)が、
難民として生活するなかで、自分の健康を守るために、減塩と、野菜をたくさん食べること、運動の大切さを話した。
全員でスクワットをしたり、かかと落としをやってみると、みんなから笑顔が出て来た。
フレイルにならないように、特に社会的なフレイル(閉じこもり)にならないようにしようという話もした。
BMI測定にも、みんな興味津々。
98㎏の女性が、初めて自分が太っていることを認識できた、というのには思わず笑ってしまった。
健康づくりのスタートは、現実を認識することから始まる。
体脂肪計で表示される傾向年齢にも、みんな面白がっている。
多くの人は、プラス20歳くらいの年齢で出てしまう。
肥満があるためだ。
こうした目に見える数字を上手に活用しながら、健康づくりを成功させようと思っている。
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