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2018年9月17日 (月)

樹木希林さんのご冥福をお祈りします

樹木希林さんが75歳で亡くなられました。
10年ほど前、何度かお会いしました。
1回は、新聞社が主催するがんの講演会で、舞台のうえで対談しました。
がんに支配されない樹木希林さん流の生き方を聞き、
強くてすてきな人だなと思いました。
とにかく周囲を笑わすのが上手です。
何かのイベントのオープニングに呼ばれて、着物の帯締めを忘れてきたことに気づいた樹木さんは、なんと電気コードを拝借して、帯締めにしたといいます。
皇室の方も出席するイベントで、その方に、プラグを見せてニヤッと笑い合ったとか。
ちょっとした失敗にもめげず、機転をきかす人です。

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ぼくが東京で講演しているとき、「近くだからうちへ遊びにいらっしゃい」と
ご自分で車を運転して、ホテルまで迎えに来てくれました。
すてきな家でした。
無駄なものを置かず、使うものは引き出しの中に入れているので整然としていました。
どんな洋服も着物も無駄にしない、最後まで使う。
樹木希林流とはこういうことかと感じました。
夫の部屋もきれいに片づいていて、いつ来てもいいようになっていました。
そんな夫は玄関からではなく、いつも夜中にガレージを蹴飛ばしながら、「おれは元気だぞ」と言いたげに戻ってくるとか。
「困った夫」と言いながら、若いころのロックのポスターが飾ってありました。
樹木希林さんは断捨離の名人で、生き方そのものがロックンローラーだったように思います。
ご冥福をお祈りいたします。

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