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2018年10月10日 (水)

医師をどう確保するか

長野県の阿部知事をはじめ、健康福祉部長や医療推進課の人たちが諏訪中央病院に来院し、吉澤院長や医師教育を中心に行っている幹部、若手の医師らと意見交換会をした。
長野県は、現在、各地の拠点病院でも、中小の病院でも、診療所でも医師不足が起きている。
どうしたら、豊かな人材を確保できるのか、地域医療人材ネットワーク構築支援事業を展開することになった。
諏訪中央病院では、ぼくが最高経営責任者をしていたころ、医師の数は52人だった。
現在は、102人に増加した。
この大きな飛躍は、平成16年から初期研修を受け入れたことが大きい。
今井澄先生と鎌田の時代は、「おもしろい地域医療」で医師を集めたが、教育力には限界があった。
その後、浜口前院長と吉澤現院長は、教育に力を入れ、着々と医師数を伸ばしている。
初期研修を受けた医師のうち53%が後期研修に残り、後期研修をした医師の42%が諏訪中央病院のスタッフになっている。

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専門医も増えて来た。
平成30年度に開始された内科専門医制度は、長野県では89人の定員だったが、
県内で採用できたのは36人。
内訳は、信州大学で28人、諏訪中央病院で4人、その他の複数の病院で4人である。
信州大学が多いのは理解できるが、諏訪中央病院でも内科専門医を養成する力になっているのがわかる。
総合診療専門医制度では、県内の多くの病院で14のプログラムがつくられた。
県内の定員は36人だが、県内で採用が決まった医師は7人だった。
そのうち諏訪中央病院は、4人を占める。
かつてぼくが国保診療所施設の会長をしていた時期は、
信州の地域医療にあこがれてやってくる医師が多かった。
そうした信州の地域医療の魅力に再度注目しながら、医師の教育に力を入れ、医師不足を解消できたらいいと思っている。

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