鎌田實の一日一冊(339)
「伝わるしくみ」(山本高史著、マガジンハウスス)
著者は、クリエイター・オブ・ザ・イヤー特別賞など多数の賞を受賞しているコピーライター。
伝えるためには、受け手という存在を認識・理解しなければならない。
伝わるかどうかは、受け手にすべての権限がある。
伝えるためには、受け手との共有エリアがあるかどうかが大切だ。
人間は結局、聞きたいことしか聞いてくれない。
この本を読みながら、なるほどなと思った。
ぼくは講演に呼ばれるとき、あまり準備をしていかない。
会場に1時間ほど前に到着して、何を目指した催しなのかを考え、どんな人たちが集まっているのか、会場の雰囲気などをみながら、
自分のなかの引き出しを活用する。
自分のスマホのなかに入っている写真を急きょ、加えたりもする。
きっと、この本でいうところの「共有エリア」をつくるためだ。
テレビやラジオで話すときも、このしくみを無意識のうちに使っているなと思った。
「伝わるしくみ」、とてもわかりやすく、おもしろい本。
ぜひ、読んでください。
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