鎌田劇場へようこそ!(405)
「ピアソラ 永遠のリベルタンゴ」
ピアソラは、タンゴ界の革命児、反逆児と思っていた。
このドキュメンタリー映画を見て、なるほどなと思った。
自分のタンゴで踊ってほしくない、じっくり聞いてほしいというのがピアソラの考え方だ。
「リベルタンゴ」にしても、「ロコへのバラード」にしても、たしかに踊りにくそう。
プロのダンサーしか踊れそうもない。
「私はエゴイストで、自分のことと自分の音楽だけを考える人間です」
「ときどき自分の世界に完全に飲み込まれてしまって、元に戻るのが難しいときがあります。
常に孤立しています」
自分勝手で、孤立していく天才肌、それを怖がっていない。
そこが彼のいいところ。
地元のブエノスアイレスでも、彼の音楽に対して批判が出る。
イタリアへ移住し、次々に傑作を生み出す。
彼の音楽をオーケストラが演奏し、世界的に有名な歌手が歌いたがる。
そんな男、ピアソラの真の姿が見える、見ごたえのある映画だ。
12/1ロードショー。
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