緩和ケア病棟でステーキ
緩和ケア病棟に入院するYさん。
病状が厳しいなか、主治医が「やり残していることはありませんか」と尋ねました。
すると、こんな答えが返ってきました。
「やりかけている仕事があります。
それから、まだステーキを食べていない」
Yさんは、笑いながら言ったといいます。
諏訪中央病院の緩和ケア病棟では昨年の暮れ、ピザの会を開きました。
そのときにステーキハウス・ピーターのシェフが「いずれ応援します」ということで見に来ていました。
Yさんは、そのことを知っていたようです。
さっそくピーターのシェフ三兄弟に連絡。
お店のある日なので三兄弟全員は来れないが、
長男が緩和ケア病棟にいて調理しながら、
和食をやっている次男は店と病院を行ったり来たり、
三男は店を守るということになりました。
当日、長男のシェフが最高級の肉を持ってきてくれ、緩和ケア病棟のベランダで焼いてくれました。
高齢の患者さんもパクパク。
「肉はダメ」と言っていた人も、「こんなやわらかな肉は食べたことがない」と大喜びです。
ラウンジで出て来られなかった人の病室を回診してみると、
やわらかなうな重や茶わん蒸しなどが配られ、みんな幸せそうな顔をしていました。
なんとも贅沢な、おいしいものを食べる会にYさんも「大満足」と声をあげました。
こうやってSOSを出すと、まちの人たちが応援してくれる、幸せな病院だと思います。
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