鎌田實と平成①
戦争にはそれなりに理由があります。
しかし、戦争が始まってしまうと、女性や子ども、高齢者が被害に遭います。
一度、失われた命は元に戻らず、破壊された町や文化が復興するまでに長い時間がかかります。
だから、どんな戦争にも反対です。
イラク戦争にも反対してきました。
フセインという存在がどんなに悪の存在でも、戦争していいことはありません。
しかし、戦争は起きてしまいました。
あっという間にイラクは壊れ、フセインがいなくなったことで歓喜が起こりましたが、その喜びは偽りのものでした。
その後、統治機能がなくなったイラクにテロリストが侵入し、大混乱となったからです。
せめて、傷ついた子どもを助けたいと思いました。
もともとイラクの医療水準は高かったのですが、戦争によって医療水準は低下。
白血病の子どもを助けようと活動を開始しました。
4つの病院に抗がん剤を送り、日本のスタッフとイラクのドクターとともに毎年1回、カンファランスを開きながら、医療支援をしてきました。
その後、テロリストに追われて、シリアからの難民やモスルからの国内避難民がやってくるようになると、難民キャンプで健康を守る運動も始めました。
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