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2019年9月27日 (金)

エムナマエ追悼展

今年3月、イラストレーターのエムナマエさんが亡くなりました。
画家活動50年の記念も兼ね、追悼展が軽井沢で開かれています。

エムナマエさんとは、5年ほど前に、雑誌の対談でお会いしました。
売れっ子の絵本作家だった彼は34歳のとき、糖尿病のため失明。
人工透析を受けていたとき、看護師さんと出会います。
何度も、くどくエムナマエさん。
「とてもしつこかった。3回は断った」という看護師さんは、奥さんになりました。
彼は笑いながらこんなことを言いました。
「私は“ベッドで”ではなくて、“ベッドから”くどいたのです」
糖尿病による人工透析者の平均余命は5年といわれていた当時。
すでに4年経っていたので、あと一年の結婚生活かと覚悟していたといいます。
しかし、それから70歳まで生きました。

Img_3406

エムナマエさんが全盲にもかかわらず、絵を描き始めたのは、パートナーの存在が大きかったように思います。
ニューヨークの個展で、ベビー用品のキャラクターとして使われるようになりました。
それ以前は、ジョン・レノンがキャラクター。
1999年からの3年間、ジョン・レノンの縫いぐるみとエムナマエの縫いぐるみが抱き合って売られたといいます。

エムナマエ追悼展
2019年9月20~10月6日(日)
会場 軽井沢タリアセン

詳しくはこちら↓

http://emunamae.main.jp/


ぜひ、すてきな絵を見に行ってください。

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