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2019年9月26日 (木)

鎌田實の一日一冊(368)

「プラータナー 憑依のポートレート」(ウティット・ヘーマムーン著、福冨渉訳、河出書房新社)

政治が混沌としているタイ。
人々が分断される暴力的な社会だからこそ、官能が芽生えていく。
ある芸術家の性愛遍歴を通して語られる人間と国家の「からだ」の欲望とは。

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「憑依のポートレート」という副題がついているが、小説のなかに時々、違う字体の文章が紛れ込んでいる。
ポエティックで辻つまが合わない。
しかし、大きな真実を述べようとしているようにも思える。
不思議な小説だ。

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