鎌田劇場へようこそ!(434)
「国家が破産する日」
1997年、韓国経済が崩壊。
国際通貨基金(IMF)に支援を要請する事態となった。
そんなアジア通貨危機に向かうなか、通貨対策チーム長の主人公の女性は、IMFの金融支援を受けることによる弊害を訴える。
IMFの支援を受けると、背後にあるアメリカの投資家たちの餌食になると予測。
彼女は、韓国経済が崩壊寸前にあることを公表して、より多くの不幸を食い止めるべきと主張する。
国家破産を宣言し、むしろモラトリアム(支払い猶予)をすることで企業の破産や自殺者を減らすことができる、と。
金泳三大統領は、文民政治といわれ、長らく続いた軍事政権よりそれなりの人気があったが、金融政策には興味を示さなかった。
息子も、韓宝鉄鋼の収賄容疑で逮捕されてしまう。
そんななかで必死に国と国民を守ろうとする女性が大きな権力と闘っていく姿がなかなかおもろい。
映画は、20年後の現代の韓国は「それでもあまり変わっていない」という意味深な終わり方をしている。
韓国政府と日本政府はいまだかつてない厳しい関係が続いている。
しかし、政治は政治。
こんなときほど韓国の映画を見たり、韓国の音楽を聴いたりすることが大事だと思う。
国民は、あまりカッカせず、相手の文化を知り、親しむような余裕を持ちたい。
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