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2019年10月29日 (火)

鎌田劇場へようこそ!(442)

「テルアビブ・オン・ファイア」

ベルチア国際映画祭作品賞受賞など、数々の賞を獲っている。
イスラエルとパレスチナの問題をコメディにした映画だ。

テレビの製作現場で働くパレスチナ人も青年が主人公。
通勤のために通る検問所の主任は、妻が大ファンのメロドラマの制作インターンをしていることを知る。
そして、妻に、メロドラマがどんな展開になるのかいいたくてしかない。
そのうち主任は、自分好みの展開や結末を考え、パレスチナの青年に圧力をかけていく。
青年も、とんとん拍子に脚本家にのしあがり、無理やりすすめられたストーリーは評判になっていく。
イスラエルの将校とパレスチナの女スパイが結婚しそうになるが、
結婚式場での爆弾テロをするのか?
とんでもないメロドラマの結末が計画されていたが、ちゃぶ台返しがあり、最後は大笑いの結末を迎える。

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パレスチナの西岸やガザ地区に何度も行った。
イスラエルとパレスチナの間を行ったり来たりするときに、厳しい検問を経験している。
そんな厳しい状況を、コメディにするなんて。
このコメディは中東の空気をかき回すのにいい役回りをしそう。
暴力やテロではなく、ユーモアが平和につなげてくれる。
そんなことを考えさせてくれる素敵な映画だ。

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