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2019年12月

2019年12月31日 (火)

この一年を振り返る

今年は各地で水害が起き、地方はますます疲弊しています。
現政権は、「地方創成」と言いながら、言葉だけで終わっているように思います。
「女性活躍」という看板も掲げましたが、女性議員も、会社の女性幹部の数も、先進国のなかで圧倒的に低いままです。
「働き方改革」も、笛吹けど踊らず。
医師の働き方改革も、教師の働き方改革も、つまづいています。

物価上昇率は今年の秋0.3%伸び悩み、デフレからまったく脱却できていません。
それどころか消費税を10%に上げたことで、経済が腰折れしかけています。
「少子化」に歯止めをかけるはずが、女性も若者も大事にしていないために、
結婚する比率も、子どもを産む比率も少なくなっています。

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世界競争力ランキング30位という現実は、先進国のなかではもう最先端の国ではないことを物語っています。
そうそう、「一億総活躍」という言葉もありました。
言葉だけが空しく躍っている感を否めません。

こうして一年を振り返ってみると、令和元年は、日本が息切れをしている年だったように思います。
来年こそ、明るく元気な日本にしていかなければいけないですね。

一年間、ありがとうございました。

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2019年12月30日 (月)

医療のワンチーム論

46年前からチーム医療を目指してきました。。
チーム医療は、今でいうなら「ワンチーム」。
それは具体的にどんなものなのか、
「マイナビ21 医療・福祉ナビ」のサイトに、鎌田の「チーム医療論」が載っています。
「命の伴奏者として、医療者には何ができるのか?」と題し、3回にわたって連載。

ぜひ、ご覧ください。

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https://job.mynavi.jp/conts/2021/tok/iryofukushi/team_leader/index01.html

 

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2019年12月29日 (日)

ほっとする場所

諏訪中央病院のロビーの一角に桜のすてきな絵画があります。
ふだんは外来患者さんがほっとする場所になっていますが、
ここでミニ勉強会や、認知症カフェも行われます。

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ほっとする空間が、病院のあちこちに作られています。

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2019年12月28日 (土)

鎌田劇場へようこそ!(453)

「コンプリシティ 優しい共犯」

中国からやってきた技能実習生。
職場から逃亡して他人の証明書をつくり、そば屋で働き口を見つける。
無口で優しい青年と、そば屋のオヤジが絆を深めていく。
しばらくたって、偽名で働いていることに気が付く。
このそば屋のオヤジを、藤竜也が演じている。

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こんな優しい空間があったら、人はどれほと救われるだろうか。
格差社会が進み、差別も横行しているが、この穏やかな映画の空間をもっと押し広げていくことが大事だと思った。

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2019年12月27日 (金)

チョコ募金

チョコ募金、順調にお申込みをいただいています。
予約を含めると9万個を突破しました。

毎年、ご協力いただいている生協のパルシステムでは、今年も会員さんたちに協力を呼びかけてくれています。
大王製紙や、文化放送の「日曜はがんばらない」のスポンサーをしてくれている化粧品のアルソア、
損保ジャパンの系列の損保ケアが協力をしてくれています。

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SUGIZOさんや歌手のクミコさん、ファッションデザイナーのtenboさんも協力してくれていて、
新しい方たちともつながりはじめました。
とてもありがたいことです。

チョコ募金、あと5万個、もうひとがんばりです。
ぜひ、ぜひ、ご協力をお願いいたします。

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2019年12月26日 (木)

年末もスクワットとかかと落とし

明日27日(金)の「なないろ日和!」(テレビ東京、午前9時59分~10時55分)で、
シニアの筋トレが紹介されます。前回の放送が好評だったということで、再度放送することになりました。

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鎌田のスクワットとかかと落としを、わかりやすく動画で見ることができます。
ぜひ、ご覧ください。

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2019年12月25日 (水)

スキーシーズン到来

今季のスキー、始めました。
シーズンインは、去年までの板ウォルクルで少し勘を取り戻して、
少し慣れたところで、新しいヘッドV8に乗りたいと考えています。
ウキウキしています。

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まだ雪が少なく、スキー場は人工雪で必死にゲレンデづくりをしています。
富士山の雪も少ないけれど、とてもきれいな景色が見えました。

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とにかく、茅野にいるときには、朝いちばんでスキーに行こうと思っています。

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2019年12月24日 (火)

鎌田劇場へようこそ!(452)

「ロング・ショット 僕と彼女のありえない恋」

とにかく笑った。おもしろい。
油ののったシャーリーズ・セロンが、アメリカの国務長官役を演じる。
次期大統領選の出馬を目前としていたとき、失敗だらけのジャーナリストと出会う。
彼がスピーチ・ライターになり、不釣り合いな2人が恋に落ちていく。

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とんでもなく面白くて、正直な映画。
こうやって正直に生きていいんだよな、と思わせてくれるところがよい。
爆笑間違いなし。

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2019年12月23日 (月)

平和を願い

クリスマスカードがイラクから届きました。
イラクの難民キャンプで子どもたちに勉強を教えている、JCFの現地スタッフのバーンさんはイラク人でキリスト教徒。
協力してくれる子どもたちにお願いして、カードをつくってもらい、JCF賛助会員や福島支援やイラク支援をしてくれている方々、JCFの理事ら約400人に贈りました。

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いまや中東の火薬庫になっているイラク、イラン、アフガン、パレスチナ。
この一帯が来年こそ平和になりますよう願いを込めています。

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2019年12月22日 (日)

蓼科温泉

楽天トラベルのシニアに人気の温泉地ランキングで、蓼科温泉が全国2位になりました。
1位は佐賀県の嬉野温泉。
3位は、なんと茅野市の芹ケ沢温泉。
4位は岩手県のつなぎ温泉。

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夕焼けの景色は蓼科温泉のひとつ小斉の湯の高台から見た景色です。
この一帯は温泉がたくさんあり、日帰り入浴施設もたくさんあります。
ぜひ、蓼科温泉郷にお越しください。

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2019年12月21日 (土)

鎌田劇場へようこそ!(451)

「家族を想うとき」

名匠ケン・ローチ監督の映画。
この監督の作品では、「わたしは、ダニエル・ブレイク」もよかったが、けっこう好きだったのが2012年の「天使の分け前」だ。
底辺を生きる人をうまく掬い取りながら、人間の誇りを見事な映像で映し出している。
この作品は、マイホーム購入の資金を得るため、フランチャイズの宅配ドライバーになった男とその家族の物語。
借金で車を買い、まったく休むことができない。
とんでもなく悪辣なシステムで、労働者が退職金も有給休暇もまったくなく、あんたは「個人事業主なんだろう」と、無理な働き方をさせらる。
そして、家族は壊れていく。

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原題の「Sorry,We Missed You」(ごめん、私たちはあなたのことを忘れていた)というのは、格差社会のなかで底辺で生きる人のことを忘れてはいけないという意味があるのだろう。

 

 

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2019年12月20日 (金)

鎌田劇場へようこそ!(450)

「再会の夏」

美しい映画だ。
第一次世界大戦後のフランスの片田舎が舞台。
戦争で活躍し勲章をもらった男がなぜか、留置場に収監されている。
実は、一緒に戦地にいった愛犬が本能で行った“手柄”だったのだ。

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本当は敵も味方も戦闘を止めたいという思いがあった。
戦地から帰還したとき、愛する女性に疑念を抱いてしまう。
フランスのベストセラー小説「画家と庭師とカンパーニュ」を映画化した監督ジャン・ベッケルが、再びすばらしい作品を世に出した。

 

 

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2019年12月19日 (木)

がんばらない

「がんばらない」(集英社文庫)が増刷になりました。
原稿を書いたときから、かれこれ20年近く経っていますが、
いまだに幅広い年代の方に読まれているようです。

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ありがたいことです。
文庫だけで33万8000部を達成しました。

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2019年12月18日 (水)

平和運動の巨星

12/13発売の「週刊金曜日」に、中村哲さんの追悼の言葉を書きました。

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JIM-NETのホームページ上には、「中村哲医師 ご逝去に際して声明」も出しています。
「武器ではなく命の水を」と訴える中村さんは、「憲法9条が私たちを守ってくれている」とも話していました。
アフガニスタン政府をはじめ、世界中が中村哲さんの死を悼んでいます。
それに比べると、日本政府の対応は冷ややか。
護憲か改憲か。
そんな政治的な考え方が違っても、活動そのものをきちんと評価してもいいように思いました。

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2019年12月17日 (火)

25日まで

池袋の西武本店3階で、ファッションデザイナーtenboさんの作品が販売されています。
カマタはtenboさんマークのシャツを買いました。
イラクの白血病の子どもたちがかいた絵をプリントしたTシャツも、黒地バージョンを作ってもらっています。
来年は、黒のスーツの下に、tenboさんのシャツを着て行こうと思っています。

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チョコ募金キックオフイベントでは、LUNA SEAとXJAPANのSUGIZOさんが点字をデザインしたスーツを着ていました。
とてもシックでした。
もちろん、tenboさんのデザインです。
来年は、tenboさんにチョコ缶のデザインをお願いしようと考えています。

tenboさんの作品の展示会は25日まで。
ぜひ、池袋西武へお出かけください。
1割がJIM-NETの活動費に寄付されます。

 

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2019年12月16日 (月)

火とぼし

茅野市に火とぼし街道というのがあります。
すてきな道で、ぼくの好きなドライブコースでもあります。
この近くの上古田地区で、ほろ酔い座談会がありました。
人口281人、高齢化率37.4%、高齢者世帯が22世帯、独居が9世帯という地区です。

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この地区で行われる「火とぼし祭り」は、小学生から中学生の男の子がたいまつをもち、山小屋に火をつけて、豊作や厄除けを祈願する祭り。
無形文化財になっています。
しかし、最近は少子化で、女の子も参加するようになりました。
苦肉の策ですが、女の子はうれしそうに参加するといいます。
こうした伝統をどう維持していくか、どうしたら高齢化や過疎化を防ぐことができるか。
ほろ酔い座談会では、自分たちの集落の課題をみんなで車座になって話し合いました。

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2019年12月15日 (日)

6位

本とコミックの情報マガジン「ダ・ヴィンチ」で、
「今年あなたがすすめる一冊は?」という特集がありました。
その生活・実用書トップ10に、
『鎌田式「スクワット」とか「かかと落とし」』(集英社)が入りました。
6位です。

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寒いこの季節、
スクワットとかかと落としで、体をあたためましょう。

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2019年12月14日 (土)

再会

久しぶりに毎田順子さんにお会いしました。
金沢の講演会に、東京から車いすで来てくれたのです。
彼女は、筋ジストロフィーで、口に筆をくわえて絵をかいています。

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毎田さんはいつも夢をもっています。
10年ほど前、ぼくは障害のある人たちと年2回、旅をしていました。
そのツアーに参加していた彼女は「ハワイで魚と泳ぎたい」という夢をもっていました。
10人ほどのボランティアが彼女をサポートし、その夢はかないました。
その次に、「イルカと泳ぎたい」と言い出しました。
イルカショーを行っているところに依頼すると、医療と介護、スイミングの専門家がいればいいという厳しいハードル付きのOKをいだきました。

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医療の専門家は医師のぼくがいます。
介護の専門家も、トラベルサポーターとしてたくさんいました。
でも、スイミングの専門家はどうしよう。
となったとき、たまたまツアーに参加していた方がスイミングのインストラクターであることがわかりました。
その方は末期の肺がんを患っていました。
そうやって奇跡的に、毎田さんのイルカと泳ぐ夢は達成できたのです。
肺がんの方もそれから2年近く世界を旅行したといいます。
毎田さんのバイタリティーが、彼女自身を支えるだけではなく、ほかの人にも飛び火したのでしょう。
10年ぶりにお会いした毎田順子さん。
ますますお元気で若々しくなっていて、うれしくなりました。

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2019年12月13日 (金)

まるでロックコンサート

大宮ソニックシティで講演。
会場の2000人が総立ちで、スクワットとかかと落としをしました。
まるでロックコンサートのようです。
圧巻です。
(新興宗教ではありません)

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12月になっても、日本中忙しく飛び回っています。
東京、岐阜、また東京、宮城の栗駒高原、そして京都。
その間に京都大学のカール・ベッカー教授と「生と死の間にあるもの」について興味深い対談をすることができました。
来年の6月には、この対談と連載をまとめたものが書籍化されます。
楽しみにしていてください。
その前に、3月には「認知症にならない生き方」(仮)という本も出版予定。
雪の季節になると、講演はできるだけ断って、スキーと原稿執筆に専念したいと思っています。

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2019年12月12日 (木)

tenbo×JIM-NET

人気のファッションデザイナーtenboさんが、JIM-NETとコラボで
「幸せの方舟」という企画展をしています。

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西武池袋本店3階南10特設スペース
12月11日から25日まで

絵は、JIM-NETがサポートしてきたイラクの白血病や小児がんの子どもたちが自由奔放に描いた夢のような世界。
それを、気鋭のデザイナーtenboさんが、ポップアート風にTシャツやスカート、ハンカチ、ヘアゴムなどにしました。
たとえばTシャツは7920円。

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売上の一部はイラクの小児がんの子どもの支援に寄付されます。
鎌田も12日午前中にお礼に現場に行きます。
クリスマスプレゼントにいかがでしょうか。

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気に入ったらぜひ、買ってください。
子どもの命を助け、平和への第一歩となります。
ご協力をお願いいたします。

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2019年12月11日 (水)

4万5千個突破

チョコ募金の申し込みが4万5000個を突破しました。
今年は14万個用意しています。
クリスマスや年末年始は人と会う機会が増えますので、ちょっとしたプレゼントにいかがでしょうか。

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11月のチョコ募金キックオフイベントで、この時間だけ撮影OKということで、みんなスマホを掲げています。
真ん中の男性3人がSUGIZOさんが中心になって行っている難民専門バンド「ババガヌージュ」。
左から4人目がサンデーモーニングにコメンテーターとして出演しているフォトジャーナリストの安田菜津紀さん。
キックオフイベントでは司会をしてくれました。
右から2人目が作詞家で音楽評論家の湯川れい子さん。
そして、ゴスペルグループの方たち。
出演者や来場者それぞれが発信してくれたお陰で、順調に申し込みをいただいています。

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チョコ募金は、イラクの子ども支援や第二JIM-NETハウスの建設・運営、シリア難民支援、福島の子ども支援などに使われます。
ぜひ、チョコ募金にご協力ください。

チョコ募金の申し込みはこちら↓

https://www.jim-net.org/choco/

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2019年12月10日 (火)

紙芝居の第二弾

子どもの文化研究所が創立50周年を迎え、11月末、
東大弥生講堂で記念講演とトークの集いを開催しました。
「かまた先生のアリとキリギリス」が子どもの文化研究所が主催する紙芝居大賞の特別賞をいただいた縁で、ぼくが講演することになりました。
絵を描いたスズキコージさんも誘ったのですが、関西にお住まいで出てこれないということでした。

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銀杏が色づいてとてもきれいでした。
寄付で建ったという講堂もすてきです。

鎌田の紙芝居の第二弾の準備をはじめました。
「かまた先生のイソップシリーズ」にしようか、岩次郎物語にしようか、
考えているところです。

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2019年12月 9日 (月)

各地で熱い取り組み

福島県西会津町に通い、地域包括ケアづくりのお手伝いをしています。
内科医の奥先生が定期的に通い、地域での健康座談会を行っています。
また、地域包括ケア研究所の大曽根さんがワークショップを行い、住民を意識改革。
鎌田も年2回、講演を行い、町全体で健康になろうとスクラムを組んでいます。

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来年のカレンダーには、毎月、鎌田式PPKの言葉が載っています。
郷土料理を野菜たっぷりに工夫したり、タンパク質の取り方など具体的に提案しています。
町の有線放送のテレビでも、鎌田式スクワットとかかと落としを放送。
世代を超えた人たちがこれを見ながら、筋活に取り組み始めています。
一年後の成果が楽しみです。

佐賀の「がんばらない健康長寿塾」はついに塾生が850人を超えました。
各地で、健康長寿に向けた熱い取り組みが始まっています。

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2019年12月 8日 (日)

週刊チョコ曜日

チョコ募金のチョコ缶が「週刊金曜日」の表紙になりました。
チョコ募金の歴史や使われ方、協力してくれた子どもたちの話などが、2ページにわたって詳しく紹介されています。

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急きょ、12月12日(木)「生島ヒロシのおはよう一直線」(TBSラジオ、朝5時30分~)の6時台前半に出演することになりました。
生島さんがチョコ募金について紹介、鎌田も声の出演をします。
全国放送です。
ぜひ、聞いてください。

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2019年12月 7日 (土)

目標は60日以上

初めてヘッドのスキーを買いました。
V8という板はカーボンサンドイッチ構造で、軽くてしなりがあるというふれ込みです。
新しい板を見ていると、心が躍ります。

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もうすぐスキーシーズン。
雪が降ったらすぐに山に行こうと思っています。
今季の目標は、60日以上滑ること。
いつも滑れるわけではないので、腰を入れていこうと張り切っています。

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2019年12月 6日 (金)

日本映画

ぼくはハリウッド映画などの大型作品よりも、上映館も少ないがキラッと光る映画が好き。
そんな好みを知ってか、映画の宣伝会社からコメントを求められることも増えました。
映画好きのぼくにとってはありがたいことです。

このところあえて日本映画をみてみました。
「人間失格 太宰治と3人の女たち」。
監督は、蜷川実花。
ぼくは、この監督のタッチがどうも好きになれませんでした。

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白石和彌監督の「ひとよ」は、問題を抱えた家族がどんな形で抜け出していくか、なかなか力の入った作品でした。
「蜜蜂と遠雷」の原作は、恩田陸の直木賞作品で本屋大賞も受賞した小説。
4人の若いピアニストが国際コンクールでしのぎを削る物語です。
監督は石川慶。小説とは違って、映画ならではの圧倒的な音楽の力がとても心地よい作品になっていました。
日本映画も、けっこうがんばっています。

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2019年12月 5日 (木)

中村哲先生の悲報を受けて

アフガニスタンで活動中の中村哲先生が、襲撃されて亡くなられたという。慙愧に堪えません。

2013年 9月10日、参議院議員会館で、ぼくより2歳年上の中村先生と、菅原文太さんの司会で、対談をしました。
「100の診療所を作るよりも、1つの農水路の方がたくさんの人の命を救える」とおっしゃっていました。

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ぼくは、「聴診器でテロと闘う」と言って、医療にこだわってきました。
今もイラクの難民キャンプへ通いつつ、プライマリヘルスケア診療所を作り、難民のドクターやナースが難民を診るシステムをつくりました。
小児がんセンターの横に、子どもたちの生活を守ろうと、JIM-NETハウスというチャイルドハウスもつくりました。

中村先生は、

生活を安定させることが大事。
干ばつの多いアフガンに、農水路を作れば、畑をつくることができる。
作物ができれば、若者がテロ集団に誘われなくなる。
時間はかかるが、やがて平和がやってくる。

と話していました。

中村先生は、アフガニスタンの人々に高い信頼を得ていたので、住民によってテロリストから守られていると思っていました。
とても残念です。

トランプ大統領を色々と横やりを入れるために、今、中東からアジアにあけて、不安定な状況となっています。

イランでは激しいデモで300人が亡くなり、イラクでもデモが続き、首相が辞任。
イスラエルの侵略が激しくなり、パレスチナでも若者がデモを始めています。
シリアへトルコが入り込み、たくさんの難民が出ています。
アフガニスタンでは、戦争終結にむけての動きがある一方、戦争をやめさせたくない過激派たちが、暗躍しています。

そんな中、最もアフガニスタンのことを考え続けてきた、中村先生が襲撃されたことは、とても残念です。

中村先生のご冥福を心よりお祈り申し上げます。

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2019年12月 4日 (水)

ブーム

月刊誌「ゆうゆう」1月号やテレビ東京の番組で、鎌田式スクワットとかかと落としが紹介されました。

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また、33の地方新聞で、大きな広告が掲載されています。
日本中に、スクワットとかかと落としのブームが起こるといいと思っています。

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2019年12月 3日 (火)

来春イラクでJIM-NET会議

12/15からイラクへ行く準備をしていました。
しかし、イラクではデモ隊と治安部隊の衝突で300人以上が死亡。
治安が悪化していることもあり、今回は渡航を延期することにしました。
イラクでは、従来、スンニ派とシーア派の宗派対立や、アラプ対クルドの民族の対立がありますが、
それとは違う対立が表面化しています。
豊かな石油資源があるはずなのに、政府が腐敗していることに、若者たちは怒っているようです。
首都バグダッドや南部のバスラなどでは、インターネットもつながらない時間が増えて来ているそうです。

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来年春には、イラクの4つの小児病院の専門家が集まって、アルビルでJIM-NET会議を開きます。
そのために、10年間の白血病の治療成績をまとめる準備もしています。
今回の渡航を延期して、4月早々にJIM-NET会議をするよう計画を変更しました。

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2019年12月 2日 (月)

健康経営

広島のタクシーや観光バスなどを運営するつばめ交通の社長から、お礼のはがきをいただきました。
京都社長塾で講演したことへのお礼です。
「鎌田式スクワットで3か月で6キロやせた」という社長。
社員にもしっかりと広めたいと書いてくれました。

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社長塾でぼくは、「健康チェックや適応チェックをして、高齢者になっても働けるようにし、健康経営をすすめてほしい」と話しました。
この会社では、社員200人中、70歳以上が49人。
さらに健康経営を目指します、と書いてくれました。

 

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2019年12月 1日 (日)

回診で気を付けていること

医学生と研修医とともに緩和ケア病棟の回診をしました。
実際にぼくが回診する様子を近くでみてもらい、患者さんとのやりとりから多くのことを学んでもらいたいと思っています。

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1、できるだけ明るく病室に入る
2、難聴がなかったり、意識がはっきりしている場合は、途中から声を落として、ゆっくりと話し、患者さんが話しやすい雰囲気をつくる
3、どんな患者さんにも、一回は笑ってもらうようにする
4、家族のこと、仕事のことなどを聞きながら、患者さん自身が自分の言葉で人生を語れるようにする
5、できるだけ聞き役にまわり、少しだけ感想を述べる

ぼくが患者さんとの関係づくりで気を付けているのは以上のようなこと。
医師の卵たちには、ぜひ、あたたかな医師になってもらいたいと思っています。

 

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