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2019年12月 5日 (木)

中村哲先生の悲報を受けて

アフガニスタンで活動中の中村哲先生が、襲撃されて亡くなられたという。慙愧に堪えません。

2013年 9月10日、参議院議員会館で、ぼくより2歳年上の中村先生と、菅原文太さんの司会で、対談をしました。
「100の診療所を作るよりも、1つの農水路の方がたくさんの人の命を救える」とおっしゃっていました。

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ぼくは、「聴診器でテロと闘う」と言って、医療にこだわってきました。
今もイラクの難民キャンプへ通いつつ、プライマリヘルスケア診療所を作り、難民のドクターやナースが難民を診るシステムをつくりました。
小児がんセンターの横に、子どもたちの生活を守ろうと、JIM-NETハウスというチャイルドハウスもつくりました。

中村先生は、

生活を安定させることが大事。
干ばつの多いアフガンに、農水路を作れば、畑をつくることができる。
作物ができれば、若者がテロ集団に誘われなくなる。
時間はかかるが、やがて平和がやってくる。

と話していました。

中村先生は、アフガニスタンの人々に高い信頼を得ていたので、住民によってテロリストから守られていると思っていました。
とても残念です。

トランプ大統領を色々と横やりを入れるために、今、中東からアジアにあけて、不安定な状況となっています。

イランでは激しいデモで300人が亡くなり、イラクでもデモが続き、首相が辞任。
イスラエルの侵略が激しくなり、パレスチナでも若者がデモを始めています。
シリアへトルコが入り込み、たくさんの難民が出ています。
アフガニスタンでは、戦争終結にむけての動きがある一方、戦争をやめさせたくない過激派たちが、暗躍しています。

そんな中、最もアフガニスタンのことを考え続けてきた、中村先生が襲撃されたことは、とても残念です。

中村先生のご冥福を心よりお祈り申し上げます。

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