チョコ募金、お急ぎください
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「ウィーン包囲 オスマン・トルコと神聖ローマ帝国の激闘」(菊池良生著、河出書房新社)
著者は、小学校時代の親友。
中学の野球部ではバッテリーを組んだ。
菊池君がピッチャー、鎌田がキャッチャー。
昨年春、明治大学での教授退官最終講義に招待されたが、そのときの話がウィーン包囲だった。
あふれる教養と、日本の時代物小説の愛好家でもある菊池君の講義は、講談を聞いているようだった。
この本も、その勢いが止まっていない。
「命運は託された」「神の名の下、世紀の闘いの火蓋が切って落とされた」
ときどきポンポンッと叩きながら、オスマン・トルコと神聖ローマ帝国の激闘を展開。
東西対立の原点ともなった第一次ウィーン包囲と第二次ウィーン包囲を、まるで見て来たように語っている。
3月、佐賀市に「鎌田文庫」がオープンするが、この菊池良生君の「ウィーン包囲」をおすすめの一冊として展示しようと思っている。
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「オリ・マキの人生で最も幸せな日」
カンヌ国際映画祭「ある視点」部門グランプリ受賞。
1962年のフィンランドに、ボクシングの世界タイトル戦がやってきた。
挑戦するのは、パン屋の息子オリ・マキ。彼は実在の選手。
オリ・マキの生き方がとてもいい。
ボクシングがショービジネスになっていくのなかで、オリ・マキはどこ吹く風。
対戦当日、結婚指輪を買う。
結婚相手のライヤがまたいい。
全然、チャンピオン戦なんて気にしていない。
忖度なんてまったくしない、ゴーイング・マイ・ウェイなのだ。
原題は「ほほえむ男」という意味だが、とても納得できる。
最後に本物のオリ・マキとライヤが一瞬登場するが、これもまたいいのだ。
ハート・ウォーミング・ラブ・ストーリーである。
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新年早々、諏訪中央病院の緩和ケア病棟のラウンジで、なごやかな光景を見ました。
患者さんが、お見舞いの人を相手に“酒盛り”をしているのです。
彼は、60歳前後で、スノーボードが得意とか。
お見舞いの人がアイフォンで、スノーボードをしている動画を見せてくれました。
「とにかくおもしろく生きようと考えて来た」という患者さん。
入院中の今も、しょっちゅう外出許可をもらって、おいしいものを食べにいくといいます。
「やりたいことをやらなくちゃ」と、いい笑顔を浮かべていました。
緩和ケア病棟では、できるかぎり患者さんの自由を尊重しています。
ぼくは毎週、諏訪中央病院の緩和ケア病棟の回診をしています。
全国から医学生が来て、ぼくの回診についてきますが、今回は信州大学と日本大学医学部、そして、韓国からも延世大学の医学生がついてきました。
韓国の医学生は、ぼくの本を読んで、興味がわいたといいます。
将来、どんな医者になりたいのかを尋ねると、
アカデミックで科学的な医療ができる医師であながら、ヒューマニティのある医師になりたいという答えが返ってきました。
ぼくが回診で心がけているのは、患者さんに一度は笑ってもらうこと。
患者さんのベッドの上に並んで座っておしゃべりをしたり、患者さんとの位置取りも考えて、できるだけ患者さんの心のなかに入りたいと考えています。
韓国の医学生たちにそんなことを語りながら、実際の様子をみてもらいました。
いま日本と韓国は政治的に厳しい状況ですが、国民の一人一人は共感したり、学びあったりすることができます。
韓国の医学生はとても感動したと話してくれました。
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「弦のないハープ またはイアプラス氏小説を書く。」(エドワード・ゴーリー著、柴田元幸訳、河出書房新社)
エドワード・ゴーリーのデビュー作。
作家の戸惑いや屈折した思いを、不思議な絵で表現している。
モノクロール線画の不思議な味わいだ。
文も、特別な韻を踏んでおり、日本語に訳すのが大変だったと思う。
「趣味奇天烈邸」「つぶれたプディング」などの表現がここかしこにある。
すっかりと魅了されてしまい、第二作目の「華々しき鼻血」(河出書房新社)も読んだ。
これがまたすごい
副詞が印象的に使われている。
「ぞんざいに」「まがまがしく」「あてどなく」「いたずらに」「せつなげに」
これらの副詞を使い、ひとつの絵を表現している。
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19日(日)「日曜はがんばらない」(文化放送、10時~)のゲストは、SUGIZOさん。
LUNA SEAやX JAPANで活躍しています。
写真は、SUGIZOさんの舞台衣装のデザイン画。
歴代のチョコ募金の缶のイラストをデザインし、裏地はフォトジャーナリストの安田菜津紀さんの写真を、デザイナーのtenboさんがつくりました。
SUGIZOさんは、難民キャンプ専門バンド、ババガヌージュを結成し、
アルビルのJIM-NETハウスやダラシャクランの難民キャンプでライブコンサートをするなど、
難民に関心をもって活動をしています。
今年の秋にはSUGIZOモデルのギターが発売されます。
その利益はJIM-NETに寄付されるということです。
ぜひ、お聞きください。
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イランが、ウクライナ旅客機を撃墜しました。
ロウハニ大統領が言うように「許されない過失」です。
イラン国内では、もともとあった内憂外患が、いよいよ顕著になっていくと予想されます。
内憂としては、経済封鎖のために生活が苦しくなり、デモも起こっています。
デモに対して武力で鎮圧し、一度はおさまりましたが、今回、イラン政府のミサイル攻撃に対し、再び、若者がデモを始めています。
保守派のイスラム原理主義者たちは、ロウハニ大統領を支持していますが、若者の気持ちは複雑でしょう。
今後、アメリカが、経済的圧力を強めていくと、ますますこうした問題が大きくなっていくことでしょう。
一方、アメリカ、トランプ大統領は「ウクライナ疑惑逸らし」をしながら、強い姿勢を見せようとしています。
国内の福音派やユダヤ系の資本家たちの期待にこたえて、イスラムたたきをし、親イスラエルの人たちの票をかためようとしているのです。
世界平和のためではなく、大統領選再選のためにどんなリスクもおかまいなしに仕掛けようとしてきます。
世界が波乱の一年に向かうなか、子どもの命を救い続けるということを通し、少しでも平和を後退させないようにしたいと決意を新たにしています。
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1月10日発売の「週刊金曜日」に
鎌田實の「スクワット」と「かかと落とし」の記事が
掲載されました。
くらしの泉(P42)です。ぜひ買って読んでください!
週刊金曜日の公式サイト: http://www.kinyobi.co.jp/
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イランが8日、イラク国内のアメリカ軍基地に向かって弾道ミサイルを撃ち、その一発がアルビルの郊外に着弾しました。
アルビルは、ぼくたちJIM-NETの事務所やJIM-NETハウスがあるところです。
JIM-NETの現地スタッフであるバルザンの家から3㌔ほどのところに着弾したため、バルザンは火を見たといいます。
日本の新聞やテレビ局から取材申し込みが多数殺到し、大わらわ。
その取材に応じ、「私たちイラク人はこれ以上の戦争は望みません。平和を望む」とバルザンは言い切りました。
JIM-NETハウスにやってくる白血病の子どもたちの命を守るためにも、再び戦争を起こしてほしくないというのがイラク人の本当の気持ちです。
アルビルには、日本人スタッフの牧野アンドレ君も駐在しています。
事態の発生を受け、外務省からは一時、イラクから避難するようにという指示が出たため、東京事務所は牧野君の帰国を指示しました。
その牧野君は、別のテレビ局の取材に応じ、「帰国することになりましたが、自分がいなくなった後、女性や子どもたちの救援をストップするわけにはいかない」と語りました。
現地には、准看護師のリームやそのほか医師もいます。
当面の間、バクダッドやバスラにいる現地スタッフに協力してもらい、東京から指示を出して救援活動を続けていくことになりました。
早く平和なイラクがやってくることを望みます。
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「母との約束、250通の手紙」
フランスの小説家ロマン・ガリを主人公にした映画。
ロシアで生まれたユダヤ系移民、ポーランドで過ごし、その後、フランス国籍を取得した。
そのマザコンの青年がどうやって小説家になっていくのか。
母親を演じているシェルロット・ゲンズブールがすばらしい演技をしている。
シングルマザーで子どもを育てていく。
事業が成功するが、浮き沈みもある激しい生き方。
子どもを信じつづけ、子どもが必ず小説家になると言い続ける。
なかなかおもしろい映画だ。
この母親にほれる絵描きを演じるジャン=ピエール・ダルッサンがいい味を出している。
彼は「キリマンジャロの雪」で主役を演じた名優。
滔々と人生が流れていく骨太の映画に仕上がっている。
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JIM-NETのイラク駐在のアンドレ牧野君から毎日のように活動報告があります。
先日は、小児がん患者のムハンマド君について。
彼は、JIM-NETハウスのいろいろなアクティビティに参加してくれています。
クリスマスにパソコンを望んでいましたが、サラハディン大学の会計学部の学生さんたちがお金を集めて、サプライズでパソコンをプレゼントしてくれました。
彼らは今後も協力したいと申し出てくれており、毎月300USドルほどの支援してくれることになりました。
イラク人は、困っている人に手を差し伸べようとしてくれる温かい人たちが多いです。
「イスラムは怖い」「アラブ人は怖い」などというのは一部の偏見です。
イラクは国全体が親日的です。
JIM-NETが15年間、安全に活動することができたのはそのためです。
チョコ募金が、いよいよ大詰めを迎えております。
残りあと3万個。
情報を拡散し、ひとりでも多くの方にご協力いただけるとありがたいです。
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佐賀県の鎌田塾は、塾生が850人に達成しました。
みんな一生懸命、健康づくりに取り組んでいるため、鎌田式スーパースクワット(骨盤底筋群も鍛えるスクワット)も
マスターする人が多くなってきました。
そこで、スクワットをレベルアップ。
女性は太ももが細くなる、美しい足をつくるためのワイドスクワットを広めようと考えています。
ぼく自身もワイドスクワットのトレーニング。
今年は、60㌔のバーベルを担いで、ワイドスクワットをしています。
鎌田塾では、バーベルを担がず、自分の体重だけでやりますが、それでも十分効果が期待できます。
着ているTシャツは、デザイナーのtenboさんとJIM-NETのコラボ。
イラクの白血病の子どもたちが描いた絵が、こんなにすてきなTシャツになりました。
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本日7日、NHKの「クローズアップ現代+」(夜10時~)に鎌田實が出演します。
昨年、台風19号による千曲川の氾濫で大きな被害を受けた長野市。
復旧半ばという状況のなかで、復興と向き合う高校生たちがいます。
その高校生たちの取り組み、リンゴ農家の姿を通して、災害列島・日本で生きるヒントを探っていきます。
千曲川から生放送でお送りするため、鎌田もこれから現地に移動します。
ぜひ、ご覧ください。
1月10日(金)の「大竹まことゴールデンラジオ」(文化放送)に、鎌田實が出演します。
鎌田の出演は、2時25分ごろから30分ほど。
番組のアシスタントMC、室井佑月さんが
暮れにイベントを開いてくださり、JIM-NETにたくさんの寄付をしてくれました。
毎年、チョコ募金に何らかの形で応援してくださっています。
ありがたいことです。
先日、中村メイコさんの「サンスター文化の泉 ラジオで語る昭和の文化」(TBSラジオ)を聞き逃した方はこちらで聞くことができます。
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本日、TBSラジオ「サンスター 文化の泉 ラジオで語る昭和の文化」(23時~)に
鎌田實が出演します。
平成が幕を閉じ、令和が始まった今、遠くになりつつある「昭和」について語り合う番組。
パーソナリティの中村メイコさんと、昭和の思い出やチョコ募金などについて話します。
TBSラジオでは、1月5日夜11時から
各地のラジオ局での放送日時はこちらから↓
https://www.tbsradio.jp/375464
ぜひ、お聞きください。
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アルビルから新年を祝う花火の写真が送られてきました。
現地には、アルビル駐在のマキノ・アンドレイ君と、フォトジャーナリストの安田菜津紀さんがいます。
ぼくも、この時期、何度かイラクに行っているので、この花火をみたことがあります。
アルビルの県知事がJIM-NETハウスを見学にいらした、ということです。
イラクでは、「日本人が建てたチャイルドハウス」ととても評判になっています。
これも、応援してくださった多くの方のお陰だと思っています。
本年もジムネットをよろしくお願いいたします。
チョコ募金はあと4万個。
バレンタインデーのプレゼントにとお考えの方はお急ぎください。
申し込みはこちら↓
https://www.jim-net.org/choco/
1/7夜10時からのNHK「クローズアップ現代+」をご覧ください。
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大企業の景況判断指数は、昨年7~9月期はプラス1.1でしたが、
10~12月期はマイナス6.2になったと財務省と内閣府が発表しました。
これは大企業の数字で、中堅企業はマイナス10.7ともっと厳しい数字です。
2020年は厳しい経済状況が予想されます。
オリンピックイヤーですが、オリンピックが終われば、いよいよ厳しい事態に陥るのではないかと予測する人もいます。
そのうえ、米中の経済摩擦はそう簡単には収まりそうもありません。
イギリスのEU離脱による落ち込みも、世界経済の足を引っぱりそう。
景気が悪くなってくると、安定した未来が描けず、人の心がすさびます。
不安を払拭するために勝手な幻想をつくり、自分の優越性を強調し、無意識に差別意識を強めていく。
そんな傾向がますます強まっていくように思います。
SNS上では、足の引っ張り合いやバッシングが過熱するのもその一例です。
こんなときほど、冷静に穏やかに相手の身になって行動し、発言することが必要です。
先行きが不透明で、だれもが賛成する「正解」がみつからないときは、
せめて、たくさんの人が理解してくれる「別解」を探すのが大事だと思います。
2020年は「別解」を探す年にしようと考えています。
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今年の鎌田の抱負は、スキーで、もう一段速く、鋭い滑りができるようにしたい!
そのために、スクワットとかかと落としをしながら、下半身の強化に励んでいます。
年末から毎日のように、スキー場に通っています。
仕事では・・・
3月には、「認知症にならない生活習慣」(仮)という本を出版します。
ぼく自身も認知症が気になる年齢。
71歳の医師のぼくが実践している認知症予防の習慣を一冊にまとめました。
6月には、「死は怖くない」というテーマの本を出す予定です。
PPH――ピンピン生きて、ヒラリとあの世にいく。
これはぼく自身の理想です。
死とは何か。
死の恐怖から自由になれるのか。
生と死の間にあるものとは何か。
京都大学のカール・ベッカー教授と対談したり、徳永進医師のホスピス診療所を見にいったり、
宮崎県のホームホスピス「かあさんの家」や陸前高田にある漂流ポストなどを訪ね歩き、約1年半、雑誌で連載してきたものを
一冊にまとめます。
毎日更新してきた「八ヶ岳山麓日記」は、もう10年以上続いています。
ブログを見に来てくれた方は、延べ1千261万人を超えました。
今年も、365日更新していくつもりでおります。
どうぞ、よろしくお願いいたします。
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