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2020年2月 4日 (火)

アレクシエーヴィチ名著の漫画化

スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチの名著「戦争は女の顔をしていない」が、漫画化されました。

彼女は、この名著に続き、「アフガン帰還兵の証言」や「チェルノブイリの祈り」など、自由のない共産主義社会のなかで権力に屈せず、出版を続けました。
2003年に来日したとき、対談する機会がありました。
「戦争は女の顔をしていない」では、独ソ戦争に兵士として駆り出された女性たちの話を克明に書いていますが、おもしろいなと思ったのは、銃を持って戦うよりも、軍から男物のパンツしか与えられなかったこと、と述べていること。
女性のアレクシエーヴィチが聞いたからこそ、こんな生々しい証言を得ることができたように思います。
ぼくは、彼女がずっとノーベル文学賞をとると予想していましたが、2015年にノーベル文学賞を受賞しました。


「戦争は女の顔をしていない1」(小梅けいと、原作・スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ、監修・速水螺旋人、KADOKAWA)

Photo_20200204125501


若い人にもぜひ、アレクシエーヴィチの作品を読んでもらいたいと思います。

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