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2020年4月10日 (金)

遅い、緩い、貧弱

10日前に緊急事態宣言を出していたなら、と悔やまれます。
PCR検査をしていないために実態がわからないだけで、すでに感染爆発を起こしている可能性が高い。
遅いのです。

埼玉県の陽性者が入院できず、家族の間で感染している事例があるのが気になります。
ある意味、医療崩壊といっていいのではないか。
岐阜県のクラブでのクラスターは、34人の陽性者を出しました。
そのなかにはドクターもいました。
院内感染を起こす可能性もあります。

感染爆発を防ぐには、できるだけ厳しく行動を制限することが大事ですが、
今のままでは行動を8割抑えるというのは、とても難しいように思います。
「ステイ・ホーム」と言っていながら、居酒屋を開けるというのも、矛盾しています。
緩いのです。

ぼくは46年間、健康づくり運動で「行動変容」という言葉を使って、
身に付いた生活のパターンをどうやって変えてもらうか、常に考えてきました。
毎日の食事で、どうやったら塩分を減らせるか、
運動を続けるにはどうしたらいいか、といったことです。

しかし、政府と自治体がバラバラになっていたら、国民は何を信じていいかわからず、
行動変容を起こすことができません。
首相があれだけの演説をして、緊急事態宣言をしたにもかかわらず、その宣言が生きてこないのです。
ぼく自身は、厳しい制限をしたほうがいいと思いますが、
閉店を呼びかけない方向でいくなら、緊急事態宣言の前に、自治体と話しておくべきだったと思います。
これだけ国民が血を流しているのに、無駄な血のような気がします。
政治家さん、もっとしっかりしてほしい。

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そして、貧弱。
108兆円も投入するというのに、国民は安心が得られません。
自分がもらえるのかもらえないのかわからず、政府を信じられないのです。
もっと目に見える形で、お金を買ってもらいたい。
例えば、ばらまくのではなく、未来への投資として、小学から高校までの子どもたちに一人一台のパソコンやタブレットなどを支給する。
当面は、まずホームルームなどをして、徐々に授業ができるようにしていき、将来的には子どもたちの可能性を引き出す・・・・これは先日も書きました。

今は、感染爆発を防ぐことがいちばんの狙い。
だとしたら堂々と補償を提案しなければ、路頭に迷う人たちをたくさん出してしまいます。
遅くて、緩くて、貧弱。
今からでもネジを巻きなおして、いつまでも政府と東京都が角を突き合わせていないで、
新型コロナとの闘いにチームで当たらないと、国民は迷うばかりです。
もう一回、スクラムを組みなおしてもらいたいものです。

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