偽りのリアリティ
4月15日の東京の陽性者は127人でした。
先週末に190人を超えていたので、週明けからの棒グラフを見ていると、陽性者数が減っているようにみえます。
しかし、この「減少」の裏には、PCR検査が4000人待ちという現実が隠れています。
PCR検査も、よくよく調べないと何件やったかわからないようになっています。
時々わかったときに計算すると、ある日の東京都の陽性率は52%でした。
よっぽと疑わしい人にしか検査をしないということがわかる数字です。
都内のある保健所関係者の「死にそうでなれば検査できない」
埼玉県の保健所長の「病院があふれるのがいやでPCRは厳しくやっていた」
そんな言葉が、現実を裏付けています。
安倍首相もクラスター対策が大事とし、NHKもクラスター対策班が感染爆発を防ぐ切り札のように取り上げていました。
たしかに初めの2~3週は、病院の態勢が整うまでPCR検査をやりすぎないほうがよかったけれども、
その後は、クラスター対策で時間かせぎをしながら、隔離の態勢とPCR検査を自由にできる態勢づくりをすべきだったのに、
専門家会議も政府を説得することができなかったようです。
テレビでは1か月ほど前、韓国やイタリアのような失敗をしたくなければ、PCR検査をしないことだ、と言う人さえいました。
日本の今の現実はどうでしょうか。
PCR検査は相変わらず少ない。
しかも、4日後でなければ結果がでない。
スピードをもって検査できるようにしなければ、院内感染は絶対に防ぐことができません。
初期において医療崩壊を防ぐためのPCR検査抑制が、いま医療崩壊を加速させているのです。
医療崩壊を防ぐために、3週間前から安定した陽性者は居心地のよいところで自主管理してもらうのがいい、そのためにクルーズ船を活用したらどうか、と訴えてきました。
専門家会議のメンバーにも電話しました。
厚生労働省の人からも電話がかかってきました。
でも、話は進みません。
そんなことをしているうちに3週間が経ってしまいました。
東京都では既に医療崩壊が始まっています。
一刻の猶予もありません。
ぬるま湯の偽りのリアリティから目を覚まし、現実をしっかりとみてほしい。
とにかく世界基準の検査をすることと、安定した陽性者が居心地のいいところで自主隔離できるようにすること。
この二つを今からでもしっかりとやれるように応援してこうと思っています。
その一つとして、病院のマスク不足を解消するために、各方々にマスクがないか電話で問い合わせています。
自分を育ててくれた病院や老健などに寄付できればと考えています。
東京都内の最新感染動向
https://stopcovid19.metro.tokyo.lg.jp/
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