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2020年4月21日 (火)

最悪に備え、最善を尽くす

この言葉をずっと頭の中で繰り返してきました。
スタンフォード大学で3300人の抗体検査をしたところ、確認されている感染者数の50~85倍多い可能性が高いことがわかったといいます。
想像以上に市中感染が広がっているということです。

母校の東京医科歯科大学では、院内感染を防ぐために職員のPCR検査を積極的に行うとともに、医科歯科で出産する妊婦さんにもPCR検査をすることにしました。
新型コロナの母子感染が何か所かで起きているためです。
妊婦さんの不顕性感染が13%あるとの報告もあります。
「もっと感染者は多いはず」という予想は、どうやら的中しそうです。

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昨日、ニッポン放送のラジオ番組に電話で出演し、リスナーからの質問に答えました。
37.2℃の発熱と強い頭痛がある30代の男性は、もしものことを考えて、妻と子どもに感染させないように、夜は一人で自動車で寝ているといいます。
本来は4日は様子をみないといけないところですが、
高齢者や子どもがいる場合は、早く検査を受けられるようにすることも大事だと思いました。
そして、検査の結果が出るまで3~4日かかりますが、もっと早くしなければ、この間に家族内感染が起こる心配もあります。
一週間近く車の中で寝泊まりすることになれば、エコノミー症候群のリスクも高まります。

建設会社の50代の男性が、PCR検査をした後、結果を待っている間、自宅待機中に死亡しました。
急変です。
この人ももしかしたら、もっと早く検査が出来ていたら助かっていたかもしれません。

PCR検査を徹底していないかぎり、無症状の感染者を野放しにするわけですから、どうしても市中感染は起きてしまいます。
札幌の呼吸器科病院や北海道がんセンターは2つとも30人以上の院内感染を起こしています。
そして、この病院から転院したところで、また陽性者が出始めています。

それでも、遅ればせながらPCR検査を拡充しようという動きが出て来たこと、抗体検査の実施も検討されていることは、評価していいと思います。
緊急事態宣言が発令されて2週間、専門家会議はより厳しいメッセージを発し、政府を動かしてもらいたいです。
政治家も踏ん張りどころです。
国民の心に届くようなメッセージを発してほしいと思います。

 

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