この国が好き
この期に及んでパチンコ店が開かれ、そこに人が集まっています。
とんでもないことだと思います。
宅配便のドライバーを危険物のように思って、ドアを開けている人がいると聞きます。
命をかけて闘っている看護師さんの子どもを預からないようにする保育園もあると聞き、同じ医療者として心を痛めています。
でも、これがこの国の実態です。
この10年ほどの政治や経済の在り方は、不安や「なるようにしかならない」という諦めを高めているように思います。
あれだけの隠蔽や改ざん、言い逃れをしても、長期政権が続いています。
その長期政権は、長いだけで上品とはいえません。
こんな国難になったとき、国民の心を一つにできない、これが現実です。
それでも、この国が好き。
政府はギブアップしていません。
それなりにこの国を愛している人もいます。
12時にみんな立ち上がって医療者に拍手をしたり、夜になるとブルーライトを輝かせたり、
たくさんの歌手が応援ソングを歌ったり。
地方も必死に踏ん張っています。
東京がオリンピック開催のために、新型コロナ対策に出遅れ、現在の窮地を生んでしまったのを見ているから、
地方は後手に回らないようにしています。
それでも都会から地方に来てしまう人がいる。
これが現実。
ぼくたちが自由主義を守るためには、言葉=理解が大事です。
なぜ、今、行動を抑制しなければならないのか、みんなで納得することです。
でも、それができない現実があります。
もう自粛要請だけでは通用しない現実があるのです。
シートベルトは、その人の身を守るために必要で、着用していない人には罰則があります。
ぼくたちがそれに従うのは罰則があるからだけではありません。
シートベルトをしないと、事故に遭った場合、身体的に大きなダメージを受けることも知っているからです。
本当の自由を守るためには、単に自粛要請だけでなく、シートベルト違反の罰則のようなものをもうける段階に来ているのではないか。
誤解がないように言いますが、
決して、守らない人を差別したり、村八分にしろと言っているわけではありません。
シートベルト違反は、その人の人生の汚点にはなりませんが、反省は促すことはできます。
その人を守るために、なぜパチンコ店に行かないようにしたほうがいいのか。
その人が自分で考え、自分で決めることができるようなルールが必要だと思います。
不埒なことや不愉快なことも行われていますが、ロックダウンしないでこれだけのことができるこの国は、やはりすごいと思います。
政治家は発想のイノベーションをして、この国難に当たってほしいと思います。
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