« コグニサイズしよう! | トップページ | 認知症に負けない生き方 »

2020年5月27日 (水)

距離のとり方、つながり方

ハーバードメディカルスクールの論文によると、社会参加がなかった高齢者はアミロイドβの蓄積が増え、認知機能の低下も見られるといいます。
家族や友人と過ごす時間、ボランティア活動をしている時間などが、認知機能を保つにはとても大切だということです。

新型コロナとの闘いでは、3密を避け、ソーシャル・ディスタンスをとることが大事といわれています。
しかし、人との距離をとり過ぎて、人とのかかわりを失くしてしまうと、ハーバード大学の論文のように認知症リスクを高めてしまいます。

このジレンマをどう解決したらいいのか。
NHKのテレビ番組で、大阪府豊中市で高齢者の孤独死対策や引きこもりの若者の支援などを行っている勝部さんとリモートで話をしました。
勝部さんは、遠隔サロンをしたり、往復はがきを出したりしているとか。
往復はがきには、返事がいっぱい書かれて、返信されるといいます。
ぼくは、離れてつながるカラオケ大会などはどうでしょう、と提案しました。

055369c53bdc4ec28b0466897af60b4c

いろんな知恵を出し合って、人との物理的距離はしっかりとるけれど、社会的にはつながるようにしなければ、新型コロナとの長期戦のなかで、認知症になる人がたくさん増えていくだろうと思います。

中等度の認知症になると、介護を受ける期間は平均5年。
介護費用は約1000万円かかるといわれています。

フィジカル・ディスタンス(物理的距離)をとりながら、ソーシャル・コネクティング(社会的つながり)を保つにはどうしたらいいのか。
とても重要な課題です。

            ◇

30日(土)の午後3時から「大沢悠里のゆうゆうワイド土曜日版」(TBSラジオ)に鎌田實が出演します。
風に立つライオン基金での活動や、新刊『認知症にならない29の習慣』(朝日出版社)の話をします。

31日(日)の午前6時20分からの「日曜はがんばらない」(文化放送)
相方の村上信夫さんと、認知症予防のためのコグニサイズなどを一緒にやります。
村上さんは、上手にできるかな?

|

« コグニサイズしよう! | トップページ | 認知症に負けない生き方 »