コロナと臨床研究
藤田医科大学で行われたアビガンの特定臨床研究は、結局、有効性は確認できなかったと発表されました。
政府は5月中にアビガンを新型コロナの治療薬として承認すると豪語していたのに、空振りになりそう。
研究をやってみて予想外の結果が出たということはあることですが、残念なのはそのことではありません。
研究の母数があまりに少なく、お粗末という感を否めないのです。
研究は3月上旬から5月中旬に実施。
アビガンを通常投与の36人と遅延投与の33人で、ウイルスが消え方などを評価しました。
母数の多さは研究の精度を高める一つの要因です。
そのためには、新型コロナの患者さんを多数見ている全国の病院の、上から数えて20ぐらいの病院に協力を要請をし、もっと件数を広げることができたのではないかと思います。
あるいは、アメリカのいくつかの病院と協力して、アビガンの効果を判定してもよかったのではないか。
まだ製造元の富士フイルムが試験続行中ということなので、そちらの結果に期待したいと思います。
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