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「滑走路」
32歳で命を絶った歌人・萩原慎一郎のデビュー作にして遺作となった歌集をもとに映画化した。優秀だった。中学高校でいじめに遭い、精神不調になり、通信制で早稲田大学を卒業したが、非正規で疲れきる。「今日という日を懸命に生きていく アリであっても僕であっても」「非正規の友よ負けるな 僕はただ書類の整理ばかりしている」「君のため用意されたる滑走路 君は翼を手にすればいい」不器用で真っ直ぐな生き方が痛ましくヒリヒリする。
歌集の出版が決まり、原稿をまとめあげた後、自ら命を絶った。いろいろなことを考えさせられる映画だ。
鎌田實 2020年10月 4日 (日) 10時31分 | 固定リンク Tweet