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2021年1月24日 (日)

鎌田實の一日一冊(382)

「流浪の月」(凪良ゆう著、東京創元社)

切ない小説だ。
恵まれた家庭に育ったが、父親が亡くなり、奔放な母親はいなくなった。
おじの家に引き取られた主人公の少女は、性的暴力にもあう。
救いは小児性愛ぎみの頼りない若者がそばにいること。
しかし、社会は許してくれない。

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家庭の中でヒリヒリするような DV が行われ、自分を失わないようと必死に生きる。
本当は自由闊達な女の子が、とにかく静かに目立たないように生きようとする。
読んでいてドキドキする時もあるが、この二人を応援してあげたくなってしまう。
静かで優しさに満ちた愛の小説だ。

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