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2021年1月28日 (木)

鎌田實の一日一冊(384)

「内心被曝 福島・原町の一〇年」(馬場マコト著、潮出版社)

東日本大震災から年もうすぐ10年。
4人の10年をとりあげている。
そのなかに北洋舎クリーニング屋の高橋美加子社長がいる。
震災直後、南相馬に支援に入った時、南相馬のいろんな人たちを会わせてくれた人である。
父親から突然、バトンタッチされたクリーニングの会社。
「早い、安い」の全国チェーン店から厳しい攻撃をかけられていた。
しかし、とにかく丁寧ないい仕事をすることで、チェーン店の攻撃を跳ね返していた。
そこで、震災が起こる。
被災した従業員たちの生活を守りながら、会社を潰さないようにするのが大変だった。
「つながろう南相馬」というNGOで、若者たちと一緒に町を活性化しようと奮闘した。
この人がいたことが、南相馬の復興には大きかったのではないかと思う。
北洋舎の会社も、2015年には震災前の営業成績に戻すことができた。

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ぼくの講演を聞いて、南相馬の町を明るくするのは鎌田しかいないと言って、ぼくに講演を依頼してきた。
6月には、サプライズゲストのさだまさしさんとともに、会場を訪ねると、
避難所の体育館に1000人を超す人が集まっていた。
震災後、はじめて泣いた、笑ったと、たんさんの人に感謝された。
あの講演会から南相馬は変わったというふうにも言われている。
ありがたいことだ。
その高橋美加子さんの奮闘記が詳しく書かれている。
是非、読んでみてください。

 

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