「風の歌を聴け」(村上春樹著、講談社文庫)
書棚から引っ張り出して読み直した。
きっかけは河邉徹の「僕らは風に吹かれて」(ステキブックス)。
言葉が持つ力だけを信じて試してみたいと、コロナの中で小説を書き上げた作品だという。
3分の1ほど読んで、急に村上春樹の「風の歌を聴け」を読みたくなった。
40年ほど前のデビュー作だ。

柔らかな表現で、村上春樹の音楽好きが随所に溢れている。
もちろん、ストーリーは違うし、影響も受けていないが、両者に何か共通するテイストがあるような気がした。
久しぶりに読んだが、素晴らしい。
ぼくは村上春樹ファンではないが、すでにこの頃から才能が溢れている感じがした。