「おれたちの歌をうたえ」(呉勝浩著、文藝春秋)
ダイナミックなミステリー小説。
昭和、平成、令和と時間の流れの中で友情の切なさ儚さが描かれていく。
いくつもの殺人事件が起きる。
永井荷風や太宰治、ヴェルレーヌなど作品が、謎を複雑にしていく。
最後が素晴らしい。
コロナストレスを振り払ってくれる上質のミステリー。
分厚いけど読み応えがある。

小説の中に音楽が流れている。
このところ続けて読んだ「風の歌を聴け」(村上春樹)や「僕らは風に吹かれて」(河邉徹)もそうだが、小説とその時代の音楽がうまく混じり合っている。
ミステリー好きな人、ぜひおすすめです。